[DISC-4] ライヴ、TV&映画(全曲未発表音源) 1970~73年
のっけから「Pentangling」、それもかなりスローなヴァージョン。
ここでのジョンはエレクトリック・ギターをプレイしており、間奏では
重いリズムに乗ったジョンのギターとバートのハーモニカが聴けます。
19分にも及ぶライヴ・テイク、オリジナル・ヴァージョンとは違ったアレンジで、
ダニー・トンプスンのベース・ソロではミンガスの「Haitian Fight Song」や
マイルスの「So What」なども披露しています。
また「Sarabande」は、ジョンのソロ・アルバム「THE LADY AND THE UNICORN」
に収録された曲で、ここではジョンのエレクトリック・ギターとテリー・コックスの
鉄琴のデュオという珍しいプレイが聴けます。
ライヴに欠かせない「Sweet Child」や「Willy O'Winsbury」などでのジャッキーの
澄みきった唄声、バートのヴォーカル、そしてジョンのギターなど、どれをとっても
素晴らしく、リズム隊もハギレが良く、なかなかの快演だと思います。
ただ、映画「CHRISTIAN THE LION」で使われた各場面での短いプレイを繋ぎ合せた
「The Furniture Store」と「Christian The Lion」は、もともと、出来合った
映像を観ながら演奏した断片的なものの集積なので、一つの楽曲としては聴けません。
ただし、かなり貴重な音源であることは間違いありません。
最後に、コリン・ハーパー氏の56ページにわたる英文ライナーには
当時の写真やチラシ、ポスターなどがふんだんにあしらわれており、
その和訳ブックレット(64ページ)には訳詞もすべて載っており、
英文ライナーも解読できれば、かなり資料的な価値の高い文献となるでしょう。