私にとっては「アストラル・ウィークス」や「ムーンダンス」などのインパクトが
強かったせいか、この「T.B.SHEETS」はどうも馴染みの薄いアルバムでした。
しかし今再び聴いてみると「Beside You」での素のギター音やキーボードの音色が
どこか懐かしく聴こえるから不思議です。このアルバム、ギターはエリック・ゲイルや
ヒュー・マクラッケンが弾いており、イフェクターなどを通さない「素」の音に
好感がもてます。
タイトル曲の「T.B.Sheets」は2コードの曲で、ヴァンのヴォーカルにからみつく
ギターのフレーズが印象的な曲で、淡々と唄っているヴァンに多少のモノ足りなさを
感じたりもしたものですが、逆にこの「淡々さ」が9分30秒をさらっと聴き通せる
要因の一つでしょう。