『ジャズ・スピリットをもったフュージョンの魅力。
シドランがアリスタ・レーベルに残したアルバムの初CD化。』
アリスタに録音した4種のアルバムからのベスト盤です。
彼自身は決してジャズ・シンガーではないのですが、ジャズ評論や
ジャズ番組などを持っており、自身の歌やピアノにもジャジーなテイスト、
フレイヴァーが感じられます。
このアリスタ時代には、ビリー・ジョエルの「ニューヨークの想い」や
モントルーでの「いつか王子様が」なども収録されており、かなりお洒落な
シドラン・ワールドが展開されています。特に「ニューヨークの想い」は
本家ビリー・ジョエルを超え、私的にはマーク&アーモンドのヴァージョンに
次ぐものと思っております。
それにしても、このアリスタの4枚に加わったジャズ系のミュージシャンの
顔ぶれの凄いこと!ブレッカーズやカールトンはともかく、
ブルー・ミッチェルやウディ・ショゥ、トニー・ウィリアムズなどが
シドランの歌伴をするなんて、ちょっと信じられないというか、
それだけ惹きつける何かをシドランはまちがいなく持っています。