『前作に続きトラッドへの回帰をより押し進めた
通算12枚目にして最後のスタジオ・アルバム。
アルコールにまつわる陽気でユーモア溢れる曲が多く、
リラックスした雰囲気のなかにも軽快で躍動感のある
サウンドが楽しめる。
本作のあとライヴ盤「FAREWELL, FAREWELL」の発表を
最後に解散を迎えた。』
本作もトラッドが中心で、特に有名な「Jack O'Rion」に
オリジナルの小品をいくつかメドレーでつなぎ長尺にしていますが。
ここ最近になくスウォーブの唄声にも力強さを感じます。
ただ、長尺にした分、スウォーブのフィドルをフィーチャーしただけでは
もたないような感じもします。
同じくトラッドの「John Barleycorn」も原曲に忠実に演奏され、
この「麦の一生」をうたった作品は「アルコール集」にピッタリでしょう。
パンク・ムーヴメント真っ只中、メンバー達も
世間で求められている音楽と、自分達がやっている音楽との
ギャップを感じつつ葛藤もしながら、苦悩の日々を過ごしたそうです。
結果的には、契約を残したまま、ヴァーティゴから解雇されたような
形で終えてしまいました。
それにしても紙ジャケ仕様の復刻盤...歌詞カードも
アナログ盤仕様を縮小しただけなので、歳の割には目の丈夫な私でも
読めません...。(笑)ただ、トラッド物は物語性や
歴史上の出来事などを歌ったものが多いので、
訳詞がついているのはたいへんありがたいですね。