ウッドストックに出演、そしてデビュー・アルバム「CROSBY, STILLS & NASH」を発表した69年から25年経ち、
ウッドストック’94にも出演、ツアーにも精を出すCSN、この1994年という年はクロスビーが肝臓疾患に陥り、
それを押しのけてのツアー活動を続け、ついに肝臓移植をするハメになっちゃいます。
また、この歳で(失礼!)子供ができてしまいます。
そんな中で発表されたこの「AFTER THE STORM」、
90年の前作「LIVE IT UP」では外部のライターの曲も多く取り上げていましたが、
本作は3人が曲を持ちよりできた作品です。
とは言うものの、スティルスの身内(息子、娘)なども参加しており、
C&Nはどことなく影の薄い存在で、彼らの一番の特徴であるコーラス・ワークもどこかまとまりの無い感じ。
贔屓のクロスビーの曲も、どれもミディアム・テンポのリズミカルな造りになってしまい、
特に「Camera」なんぞはスティルス好みのラテン風になってしまい、どうも不可解なり...。
唯一のカヴァー「In My Life」(ビートルズ)でのコーラスは一言で言うと「汚い!」。
個々の声がはっきり出過ぎていて、なんかこう「まろやかさ」がない。「
作り立てのカレー」のような味。
ただ一つだけ、マイク・フィニガンのオルガンは何曲かで、かなりいい味を出してます。
『結成から25周年、数々の歴史を造りあげてきた彼らが、また新たな軌跡を残した・・・・。』