初期のサンタナと言えば、何と言っても「Black Magic Woman」。
ピーター・グリーンのマイナー・ブルーズにガボール・ザボの「Gypsy Queen」を
無理やりメドレーでくっつけたもの。
メンバーのグレッグ・ローリーがこの曲をやりたがったけど、
ボスのカルロスはなかなか重い腰が上がらなかったとか。
たしかにグレッグ・ローリーの好みそうな、というか彼の声に合った曲かも知れません。
ただ、インストの「Gypsy Queen」がなければここまでインパクトがなかったのでは?
後年のカルロスはヴォーカル・パートでも遠慮無しにギターを弾きまくりますが、
初期はヴォーカリストに気を使い控え目です。
が、唄モノの「Black Magic Woman」が終わり「Gypsy Quenn」に入った途端、
「待ってました!」と言わんばかりに、まさに "水を得た魚のように"弾きまくるのでした。
当時はどうもこの "脂ぎった"ギターがなかなか好きになれませんでしたが、
ホント、このアルバムは他にも「オイェ・コモ・ヴァ」「ネシャブールのできごと」
「ホープ・ユー・アー・フィーリング・ベター」など名演揃いです。
歳を重ね、ラテン系の音などを聴くようになって、さらに好きになった次第です。
(ちなみに、本日、歳が増えました・笑)
『名曲 "ブラック・マジック・ウーマン" を収録した大傑作のセカンド・アルバムに、
70年に行なわれたロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ音源を3曲収録した
ロック・ファン必聴の1枚。』