若い頃から90年代初頭まではカントリーに傾倒していたk.d.lang、
9歳の時、アン・マレーに「あなたの歌に使ってもらってもいいですよ」と書き添え、
詩を送ったとか...。
学生の頃、演劇でパッツィ・クラインを演じ、かなり研究した結果、
「自分はパッツィ・クラインの生まれ変わりだ」と語ったとか...。
89年にはベスト・カントリー・ヴォーカリストとしてグラミーを受賞したにもかかわらず、
米国のカントリー・ファンやカントリー・ラジオ局はパンキッシュな彼女に冷たかったようです。
まさに「女版ライル・ラヴェット」といったところでしょうか。
本アルバムの収録曲を聴く限りでは、どれも立派なカントリー・タッチに仕上がっており、
まったく違和感は感じません。しいて言うなら、唄い方が少しおおげさかな?といった程度ですが、
米国のカントリー・ファンにはカナダ人の「ものまね」的な映り方をしたのでしょうか。
「Full Moon Full Of Love」がカントリー・チャート22位になった程度でした。