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 「I WANT TO SEE THE BRIGHT LIGHT TONIGHT」     1974

 『フェアポート・コンヴェンションを脱退したリチャード・トンプソンが
妻リンダとのデュオ名義で発表した1枚目。
リラックスした雰囲気の中で展開される本作は、リチャードの独特で唯一無二なギター・プレイと、
リンダのさりげなくもキュートな歌声が光る名作。
3曲のライヴをボーナス・トラックとして収録。』

 フェアポート脱退後、ソロ・アルバムを1枚発表し、その後、夫婦名義で活動します。
リンダとは夫婦になる前に72年の「THE BUNCH」で既に共演しています。
(リンダ・ピータースと名乗ってます)

 本作でのリンダのヴォーカルはまだ素人ぽさが残っており、
タイトル曲などはシンプルなポップ・ソングといった作りで、意表をつかれました。

 リチャードは唄もギターも味があるというか「リチャードに駄作なし」と言われるくらいで、
ギターが特に上手いわけではないのですが、エレクトリック・ギターの生音が出すフレーズは
彼ならではの唯一無二のサウンドです。
いまだにリチャードのように弾くギタリスト(フォロワー)にはお目にかかったことがないほどです。
短いソロなどは妙なフレーズだけど味があるという感じで、
少ない音数で表現するのが彼の最大の特徴でしょう。
ただ今回はフェアポート時代のように少ない音でだんだん盛り上がって行く、
というパターンが聴かれないのがちょっと残念です。