ケヴィン・マコーミック(b)、アンディ・ニューマーク(ds)の自身のトリオに、
リヴォン・ヘルム、ビリー・プレストン、ブルース・スプリングスティーン、リンゴ・スターらの
ゲストを迎えたアルバムです。
ギター・ヴォーカル共に、これといったクセもなく、ストレートなロックを中心に構成されています。ギターのフレーズは個性のあるものではけっしてありませんが、小気味良いドライヴ感が気持いいです。
ハーモニカ・ヴォーカルで参加しているリヴォンや、キーボードのビリー、
ドラムス・ヴォーカルのリンゴは、いづれも存在感があまりなく、
クレジットを見ないと気がつかないくらいです。
ただ僚友ブルースがヴォーカルで加わっている「Valentine」はしっとり聴かせる一曲です。
ニルスのヴォーカルはどちらかというと抑揚のない平坦なスタイルなので、
もっとギター・プレイでメリハリをつけてくれればよかったのに...と思っちゃいます。
彼の生涯でのベスト・パフォーマンスはやはりニール・ヤング「TONIGHT'S THE NIGHT」での
「Speakin' Out」のハーモニクスやオクターヴ・プレイのソロでしょう。