一般的に彼らの代表作と言われるアルバムです。
前作に参加していたデイヴ・スウォーブリックが正式にメンバーとなり、
ドラムスもデイヴ・マタックスに交替してます。
本作のあと、サンディ・デニーはフォザリンゲイを、
アシュレイ・ハッチングスはスティーライ・スパンを結成します。
本作に収録の8曲中、5曲がトラッドとなってますが、
リチャード・トンプスン作となってる「Farewell, Farewell」も
元歌は「Willy O'Winsbury」と思われ、実質的には6曲がトラッドとなり、
エレクトリック・トラッドのレールに見事に乗っかったフェアポートでした。
そう言えば、1st~3rdまではディランのカヴァーが必ず入っていたけど、
本作には見当たりませんねぇ。
目玉は何と言っても「Matty Groves」と「Tam Lin」の2曲のトラッドでしょう。
物語ゆえ、サンディのヴォーカルも力強く感じます。
(そういう意味ではペンタングルのジャッキーとは好対照ですね)
リチャードのバンドになるか、と思われましたが、
デイヴ・スウォーブリックの参加はけっこう影響力が大きく、
完全にエレクトリック・トラッドの方を向いてます。
サンディが抜けた次作はムサ苦しい男所帯に。