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 「A HARD ROAD」      1966

 『このアルバム抜きにしてはジョン・メイオールを語れない。
ピーター・グリーンなどロック&ブルース・シーンのトップ・ミュージシャンを従えた
1966年録音の ”ブルースの世界” 復活!!』

 ギターがピーター・グリーンに、ドラムスがエインズレー・ダンバーに交替した
ブルーズブレイカーズ、E.C.盤よりもこちらのほうが私は好きです。
E.C.は単なるギタリストとしての範疇を越えない扱いでしたが、
ピーターはオリジナルも数曲提供し、ヴォーカルも担当させてもらっており、
メイオールからはかなり信頼を受けていたようです。
(その割には後年のE.C.やミック・テイラーのように顔を出さないのは何故でしょう?)

 A-1「Hard Road」はE.C.盤のA-1「All Your Love」以上のインパクトでした。
重いリズムとテンポ、メイオールのピアノに控えめなピーターのギター、
まさに邦題の「ブルースの世界」がピッタリです。ピーターお得意のマイナー・ブルーズです。
A-3「You Don't Love Me」ではピーターのヴォーカルも聴け、
メイオールのハーモニカも健在です。
またインストの「The Stumble」での変化のあるフレーズの組立てはピーターならではのものでしょう。

 B-1「Dust My Blues」ではメイオールが例の自作のギターでスライド・プレーをしています。
ピーター作のB-4「The Supernatural」だけが異色で、マイナー・ブルーズなのですが、
まさに邦題の「神秘なる世界」です。後のピーターやサンタナのようなサウンドです。

 フレディ・キング作のB-6「Someday After A While」は一番好きなナンバーで、
ピーターのソロといい、バックのブラスといい、メイオールのヴォーカルも気合が入ってます。

 E.C.盤も名盤ですが、それ以上にピーター・グリーンとのコラボレーションの中で生まれた
「調和感」みたいなのを本作に感じます。