イメージ 1

 「MOVING WAVES」     1971

 『People think we're a rock band but we laugh about it』

 フォーカスの中で一番好きなアルバムです。もちろんオン・タイムです。
当時のヨーロッパ・ロック・シーンは英国中心で、
仏・伊・その他の国はまだクローズアップされるような状況ではありませんでした。
(ポップ・シーンはそれなりに華やかでしたが)

 ラジオで流れた「悪魔の呪文」、ヨーデル風のスキャットはかなりのインパクト物でした。
LPを聴いてわかったのは、ヤン・アッカーマンのギターの素晴らしさと、
彼のバンドにおける位置付けでした。クラシックの下地もきっちりできており、
ヤン・アッカーマンとティジス・ファン・レールの双頭バンドでありながら、
クラシックとロックをみごとミックスしたサウンドは画期的でもありました。

 B面の組曲「Eruption」ではヤンの縦横無尽に駆けるギター・プレイが堪能できます。
クラシックとロックの要素をここまでギリギリにブレンドできるギタリストはそうめったにいません。
ジャジーな香りも加えながら彼のギターの音色はかなりソリッドですが、なぜかしら気品を感じます。