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 「BLOOD MONEY」     2002

 『「ブラッド・マネー」は現実的な肉と骨なんだ。
嫉妬、怒り、人間の肉の輪・・・もっと肉体的なものなんだよ。・・・・・トム・ウェイツ』

 本作は、2000年初演の舞台「ヴォイツェク」の音楽をアルバム用に録音したもので、
「不気味な御伽噺」風の前作「ALICE」とは違い、「現実的で冷笑的」な内容ともいえるでしょう。

 殺伐とした歌が続く中で「Coney Island Baby」は
「あの娘は俺のコニー・アイランド・ベィビー」と歌われたのどかな歌で、
エンディングに「Innocent When You Dream」のピアノのフレーズが引用されており、
思わずニヤリ!!

 サウンド的には「FRANK'S WILD YEARS」のヘヴィーなリズムに戻ったような曲もいくつかあり、
詩も難解で、CDを聴くだけではなかなかわかりません。
ここ数作、このような作品が続いているので、昔のようなフレーズや香りを感じるとホッとします。