キム・シモンズにスタン・ウェブ(チキン・シャック)、
ミラー・アンダーソン(キーフ・ハートレィ)と、
トリプル・ギターになってしまったサヴォイ・ブラウン。
全体的にかなり米国っぽくなったと思います。
A-2「Me And The Preacher」のミラーのヴォーカル、キムのスライドやコーラス・ワークは
サザン・ロックっぽいし、B-1「Everybody Loves A Drifting Man」はその典型で、
陽気なサザン・ロックという雰囲気で、アメリカナイズされた音は
ブリティッシュ・ブルーズの行く末を暗示してるようにも思えます。
サヴォイ・ブラウンのオリジナル・メンバーはもはやキムのみで、
チキン・シャックを解散させたスタンが本作のみ参加した後、また脱退してます。
ただ本作ではスタンが唯一人ブルーズ魂を受け継いでいるといった感じです。
70年代中盤のブリティッシュ・ブルーズ・ロック・シーンはそれぞれがブルーズを消化し、
メンバー・チェンジを繰り返しながら、ポップ路線に向かったり、米国志向をしたりと、
めまぐるしく変化した時代でした。