1979年11月の解散コンサートの2枚組LPです。
この後、加奈崎さんはソロへ、チャボはRCで再スタートです。
わずか10年ほどの歴史ですが、感慨深いモノがあります。
私的には初期の四畳半風のものよりも「酔醒」のジャジーなサウンドが好きなので、
そのあたりのナンバーをやって欲しかったのですが...
とはいえ、「恋唄」「ジェット機ビジネス」他のチャボのスライド・ギターがフィーチャーされていて興味深いです。
惜しむらくはサイドBの「さなえちゃん組曲」で15曲をこま切れにメドレーで歌ってしまってますが
「セントルイス・ブルース」や「四季の詩」などは是非単独で聴きたかったですねえ。
サイドCのチャボのトークの「皆さんこんにちは、レッド・ツェッペリンです」は
清志郎の「チープ・トリックです」よりわかりやすいですねえ。
「陽炎」という歌、詩は門谷憲二氏ですがまさに加奈崎さんの心境を歌ったものでしょう。
この歌が「絆はとうに切れてます...」と唄うチャボの「おいてきぼり」に続いて歌われるのは皮肉です。
そして圧巻はサイドDの「ポスターカラー」と「なんとかなれ」でしょう。
「ポスターカラー」のつながりの無い詩、脈絡の無い詩、散漫ともとれる詩ですが、
なぜか情景が目に浮かぶようで、やはり「名曲」です。
そして別々の道を歩むことになる二人の心の叫びともいえる「なんとかなれ」、
本来は若者が壁にぶつかった時の心情を唄ったものですが、
ラスト・ステージをしめくくるにふさわしい別の意味での「なんとかなれ」が印象的でした。
この後の二人の活動に関しては私的にはほとんど興味ありません。
「古井戸2000」というユニットもありましたが、まったく別物でした。