先日某大手総合商社の子会社で靴や鞄などの雑貨ブランドをいくつか卸で展開するG社に伺ってきました。
ざっくばらんな情報交換だったのですが、この会社は数年前にAというブランドの商標を買取り、自社ブランドとして靴を展開。
今では全国の小売店が取扱う一大ブランドに育て上げています。
しかも素晴らしいのは、商社系ながら(失礼)「ブランドには適正規模がある」とむやみやたらに拡げず、むしろ卸先や広げていくチャネルの順序も慎重に組み立てながらブランドをコントロールしている点。
この後の成長は全く別のブランドを育てることで実現しようとしており、まさにブランドビジネスの特性を理解した、ポートフォリオ経営の見本とも言うべき取組みを実施されています。
ただし、、
ここでG社が悩んでいることが。。
G社はブランドAのブランドイメージをより直接的にコントロール(というよりも訴求するための顧客接点を持つ)するために自社店舗を持ちたいと考えているのですが、ブランドA単体での構成だと、どの様に試算しても赤字になり、なかなか前に進まないということ。
また洋服など他のアイテムの商標は別の会社が保有しており、各社は「A」という名前を冠したそれぞれの商品を様々なチャネルに売っているため、トータルとしてのブランドコントロールがきかない、という問題に直面しています。
そこで
「セレクトの業態で洋服も靴も様々なブランドの商品をバイイングしその中でブランドAを展開するという案も出されているがどうか?」
というのが先方から出てきた案。
私からは、ストアブランドを持つこととプロダクトブランドを持つこととでは全く異なる視点、事業の組立てが必要だということを述べさせてもらいました。
最も重要なポイントながら、しばしば見落とされがちな点は、ストアを持つということは消費者から見た、ストアとしてのブランドイメージを構築しなければならないということ。
当たり前の様に聞こえるかもしれませんが、ストアブランドを築いていく上での利害はプロダクトブランドの利害に反する事もあるのです。
単体のプロダクトブランドAを前面に打ち出したいからといってブランドAの商品が増えすぎると、お客さんにとってはつまらない売り場になる可能性もありますし、そもそも「イケる」と思うストアのイメージにブランドAがそぐわない、といったことも起こり得るでしょう。
ここで論点を戻すと、プロダクトブランドAを打ち出したいあまり、無理矢理ストア業態を立ち上げることは、得てして2兎とも得られない結果になってしまう、ということです。
もし、ストアはストアで成功させたい、と考えるならば、最低限必要なことは組織を(ブランドAとは)全く別にしてストアはストア単体の事業として運営していくことが必要です。
そしてストアは徹底して消費者目線でお店をつくり、商品を揃える。
プロダクトブランドかストアブランドか、という議論よりも、まずはそれがお客様にとって良いことなのかどうか考えること。
このこと以外に成功への近道はないですね。。
ざっくばらんな情報交換だったのですが、この会社は数年前にAというブランドの商標を買取り、自社ブランドとして靴を展開。
今では全国の小売店が取扱う一大ブランドに育て上げています。
しかも素晴らしいのは、商社系ながら(失礼)「ブランドには適正規模がある」とむやみやたらに拡げず、むしろ卸先や広げていくチャネルの順序も慎重に組み立てながらブランドをコントロールしている点。
この後の成長は全く別のブランドを育てることで実現しようとしており、まさにブランドビジネスの特性を理解した、ポートフォリオ経営の見本とも言うべき取組みを実施されています。
ただし、、
ここでG社が悩んでいることが。。
G社はブランドAのブランドイメージをより直接的にコントロール(というよりも訴求するための顧客接点を持つ)するために自社店舗を持ちたいと考えているのですが、ブランドA単体での構成だと、どの様に試算しても赤字になり、なかなか前に進まないということ。
また洋服など他のアイテムの商標は別の会社が保有しており、各社は「A」という名前を冠したそれぞれの商品を様々なチャネルに売っているため、トータルとしてのブランドコントロールがきかない、という問題に直面しています。
そこで
「セレクトの業態で洋服も靴も様々なブランドの商品をバイイングしその中でブランドAを展開するという案も出されているがどうか?」
というのが先方から出てきた案。
私からは、ストアブランドを持つこととプロダクトブランドを持つこととでは全く異なる視点、事業の組立てが必要だということを述べさせてもらいました。
最も重要なポイントながら、しばしば見落とされがちな点は、ストアを持つということは消費者から見た、ストアとしてのブランドイメージを構築しなければならないということ。
当たり前の様に聞こえるかもしれませんが、ストアブランドを築いていく上での利害はプロダクトブランドの利害に反する事もあるのです。
単体のプロダクトブランドAを前面に打ち出したいからといってブランドAの商品が増えすぎると、お客さんにとってはつまらない売り場になる可能性もありますし、そもそも「イケる」と思うストアのイメージにブランドAがそぐわない、といったことも起こり得るでしょう。
ここで論点を戻すと、プロダクトブランドAを打ち出したいあまり、無理矢理ストア業態を立ち上げることは、得てして2兎とも得られない結果になってしまう、ということです。
もし、ストアはストアで成功させたい、と考えるならば、最低限必要なことは組織を(ブランドAとは)全く別にしてストアはストア単体の事業として運営していくことが必要です。
そしてストアは徹底して消費者目線でお店をつくり、商品を揃える。
プロダクトブランドかストアブランドか、という議論よりも、まずはそれがお客様にとって良いことなのかどうか考えること。
このこと以外に成功への近道はないですね。。