香港旅行四日目。
なので。
迎える三回目の朝。
香港に来て最初の朝食は飲茶でした。
二回目の朝も飲茶。
そろそろ茶餐廳の早餐、つまりモーニングに行きたくなったワタクシ太之輔であります。
「じゃあアタシはタマゴサンド!」と、ウチの奥さん太子さんもこのプランに乗ってくれました。
今回宿泊したE Hotelがあるのは北河街。
周辺は「これでもか」と言うくらい茶餐廳だらけ。
店選びには大いに迷うところなのですが。
前の日にあったエピソード
とある茶餐廳にて。
店の前に出ていたメニューを「参考までに」と見ていたウチの奥さん太子さんとワタクシ太之輔。
すると。
それを認めたらしく店から飛び出して来た一人のオバさん。おそらくはこの店のマダム。メニューを指差しつつ、ワタクシたちに向かって説明をしてくれるのです。
「モーニングはもう終わっちゃったの。いま出せるのはコッチね」みたいなことを言っていたのだと思われます。「とりあえず見ていただけ」のワタクシたち。「ま、また来ます」と、申し訳なくも退散して終わったのですが。
「でもああいう積極的な姿勢は素晴らしい」と言うウチの奥さん太子さん。
マダムの行動に痛く感銘を受けたよう。
そして。
「あのマダムの店なら、ちゃんとしているに違いないわ」
初めての茶餐廳。どこを選ぼうと「冒険」であることには変わりがないのです。
ならば。
多少なりともそうした「良い印象」のある店にするべきか。
というわけで。
やって来ました「榮華茶餐廳」。
ホントにもー典型的な香港の茶餐廳です。
この日は日曜日。時刻は7時30分くらい。
店の中は、ほぼ満席。
「休みの日の朝は茶餐廳店で」という人はやはり多いのでしょう。
どうにか空いていた入り口近くの丸テーブルに通されました。
ではメニューを拝見。コチラ↑は通常の「早餐」メニュー。
別紙の「早餐1」と「早餐2」は、ちょっと高級?
それでは注文いたしましょう。
「んごーい」と店員さんを呼ぶと、メモを片手にやって来たのはマダム。
マダムは昨日のワタクシたちのことを覚えていてくれた感じ…かな?
んーとね、ひとつはサンドイッチ。具材はタマゴ。飲み物はホットミルクティーで。
それとモーニングのBセット。パンの種類はトースト。飲み物はホットコーヒーで。
と、ワタクシ太之輔、流れるようなオーダーであります。
「きゃー、ステキー」と、太子さん。
しかし。
「でもメニュー指差しながら注文してたけどねー」と、スルドイ指摘も忘れない太子さんなのであります。
さてワタクシたちの座る丸テーブル、ポジション的に頻繁に横を人が通るので、あまり居心地がよろしくありません。
フト見れば、奥のボックス席から客が立ち上がるところ。
そこで「あっちの席に行っていい?」と身振りで聞いてみますと、「はーい、どーぞ」とばかりにすぐ食器類を移動してくれました。
最初に通された丸テーブル、やはりあまり好まれないようで、地元の客も一旦は座ったものの、すぐ席替えを願い出ていましたよ。
ここ香港において「席の変更」は、店側からそんなに嫌がられることでもないみたい。
まあ客の回転は速いですしね。
やっぱボックス席は落ち着くわー。
そして待つことしばし。
まずテーブルに置かれたのは二つのカップ。
太子さん注文のティーとワタクシのコーヒーです。
運んで来てくれた店員さん、「こっちがティーね」と。
そう、この二つ、見た目では違いがほとんど分からないのですよ。
ちなみにですが、上の写真、手前がコーヒー、奥がティーです。
次に来たのは太子さんのタマゴサンド。
味付けは、ほぼなし。火加減だけの勝負。火が通っているのに固くないのです。
ワタクシ太之輔のBセット。トーストとハム入りオムレツ。
それとインスタントラーメン。牛肉サテーが乗っているのです。
麺はインスタントだけど、スープが文字通り店の持ち味。ワタクシがこれまで食べた中ではベストかも。
いやー、やっぱいいですわ茶餐廳のモーニング。
すごくおいしいというわけではないけれど。
人にすすめたいわけでもないけれど。
地元の店で地元の人々の中に埋没して味わう地元の日常食。
香港を訪れたら、一度はこれをやりたいワタクシ太之輔なのであります。
(太之輔)