トイガンインプレ:東京マルイPx4-④ハンドリング・メカニズム編 | 香港道楽 弐番館

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マルイPx4を手に取るとズシリとした存在感のある重さで、またまた「いいねぇ~」。
ハカリに乗せてみたところ、マグ付きで830グラム強。取扱説明書には833グラムと記載されていますから、ほぼ誤差なし。プラスチック製のトイガンでこの重量は大したもの。
実銃のPx4は空マグ付きで27.7オンスとか。1オンス=28.35グラムとして785グラムくらい。つまりマルイPx4はそれより重いわけです。装填状態の実銃くらいでしょうか?
ウェイトバランスも良好。これはオモリとなる金属部材が銃の内部にまんべんなく配置されているから。とくにセントラルブロックという大きなパーツがトリガーの直上という絶好の位置に鎮座しているのが効いています。マガジンなしの銃本体のみでも約565グラムあり、マグを抜いたらスッカスカ…てなことにはなりません。

Px4の全長は192ミリで、これはSIG SP2022の190ミリとほぼ同じ。従来のフルサイズ、たとえばガバメント(全長216ミリ)やベレッタM92F(同217ミリ)などより、少しコンパクト(全長のデータはwikipediaを参考にさせていただきました)。
グリップは思っていたより薄く、マルッとした感じ。銃全体を撫で回すと引っかかるような箇所はなく、スナッグプルーフコンセプトを実感することが出来ます。前に述べた各部のカットや面取りは単なるデザインではなく、機能上意味のあるものだとわかります。
スライドを引くと、アウターバレルが射手側から見て反時計回りに30度ほど回転。マルイのPx4は、このロテイティングバレルと呼ばれる実銃の動きを正確に再現しています。もっとも、ガスブローバックでは何年も前にKSCがM8000で、WAがM8045で、それぞれ実現しているわけですから、マルイがやれなきゃそのほうがおかしいというもの。

スライドを引き、セオリー通りパッと放せば問題なくジャキッと閉鎖しますが、ゆっくり戻すと途中で引っかかって止まるので、最初はちょっとビックリ。原因はブリーチ下面後端部に設けられたカマボコ状の出っ張りにハンマーの先端が当たるため。
イメージ 1スライドの裏を見ると、ピストンカップの大口径化によりブリーチの下面には灰色のピストンが露出していることがわかります。それとハンマーを接触させないようにするため、大き目の出っ張りで引き起こしているようです。
なお、シリンダーは後方から見てやや左寄りにオフセットしており、大口径化のためスライドの空間を目いっぱい使おうとした苦労の様子が伺えます。
東京マルイのWEBサイトによりますと、「実銃同様にマガジンキャッチの左右組み替えが可能」らしいのですが、やり方は不明。取扱説明書にも記載は無し。構造からして、マグを抜きスライドを外すとフレームの内側に見える、銀色のマガジンキャッチストッパーを上方に引き上げてやればマグキャッチが外せるのではないかと思うのですが、試してはいません。自分は組み替える必要がないので…。
ところで実銃には、もっと突き出し量の大きいマグキャッチボタンが存在するとか?マルイさん、オプションパーツとしていかがでしょう。
実銃のPx4は、グリップのバックストラップ部が交換出来るようになっていますが、これはマルイPx4も同様に可能です。デフォルトではMサイズのバックストラップが装着されており、前にも書きました通り、大きめのLサイズと小さめのSサイズが付属します。
イメージ 2バックストラップの交換、実銃はけっこう面倒らしいですが、マルイPx4はフレーム底部のボタン押し込むだけという独自の方式なので、いたって簡単。バックストラップを取り外す際は少し固めですが、それだけに装着時ガタつくようなことはありません。バックストラップを取り去った際に露出するフレーム内部の造形も実銃に似せてあるのはさすが。
マルイPx4のバックストラップ着脱機構って、実銃より優れているかも…。いえ、実弾発射の衝撃に耐えなければならないものとトイガンとを同列に語ってはいけませんね。
自分の場合、バックストラップはMサイズのままで問題なし。銃のデザインとしてもこれがいちばんシックリくるような気がします。ですからSとLを使うことはまずないでしょう。ちょっともったいないけど。

イメージ 3ホップの調整は、スライドをオープンさせてエジェクションポートから指を突っ込み、奥にある灰色のダイヤルを回して行います。スライドを外したり工具を用いたりせずとも済むのは、間違いなくベンリ。
フィールドストリッピングを行い、銃の内部を見てみましょう。

イメージ 4まず、マガジンを抜きます。
マガジンケースはツヤのある仕上げ。実銃のマガジンがプレス製なので、その雰囲気を出そうとしてのことでしょう。なかなか芸が細かい。
あとはフレームのロックレバーを押し下げるだけでスライドを抜き取ることが出来ます。これはグロック系とまったく同じ方式。ベレッタも他社の真似をすることがあるんだなぁ。

イメージ 5スライドを取り外すと見えるフレームの内部、さすがにここは実銃通りとはいきませんけれど、フレーム先端部左右にある長方形の肉抜きなど、実銃に似せようと努力は払われています。
トリガーバーやノッカー、ノッカーロックなどはシルバーメッキ仕上げ。これはパーツの滑りを良くしたり、耐摩耗性をアップさせたりすることが目的と思われます。
スライド側に目を移します。
イメージ 6スライドストップノッチの変形・破損防止構造。いまやこれはマルイのお家芸。当然、Px4にも継承されています。スライドストップはスライドの内側にある金属部品で受けるようになっており、外側のノッチには負荷がかかりません。
リコイルスプリングの先端にはブ厚いリコイルバッファーが入り、スライドの前部も内側から補強されているようですイメージ 7。これは大口径ピストンの採用により増大するキックからスライドの破損を防ぐための措置でしょう。 
アウターバレルからインナーバレルアッシーを抜き出してみますと、歯車が二個並んだホップのカラクリが現れます。個人的にはこのメカニカルな姿がけっこう好きだったり。
 
(太之輔)
 
 
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