こんにちは😊いつもありがとうございます。
選歌集は初めて出版されたそうです。
今回はその一部をご紹介させて下さい😊
(青字は俵万智さんの解説です)
『サラダ記念日』より
ぼってりと だ円の太陽 自らの
重みに耐ええぬように 落ちゆく
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寄せ返す 波のしぐさの優しさに
いつ言われてもいい さようなら
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「寒いね」と 話しかければ
「寒いね」と 答える人のいる
あたたかさ
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今日までに 私がついた嘘なんて
どうでもいいよと いうような海
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『かぜのてのひら』より
悲しみが いつも私を強くする
今朝の心の ペンキぬりたて
【意味】悲しい気持ちが、いつも私の心を強くしてくれる。今朝の心だってペンキの塗りたてみたい。
はつなつの キャベツの
しんのしんまでひとり
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『チョコレート革命』より
誰かさんの 次に愛され
一人より 寂しい二人の 夜と思えり
蛇行する 川には蛇行の理由あり
急げばいいって もんじゃないよと
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水蜜桃の 汁吸うごとく
愛されて 前世も我は 女と思う
【意味】甘く柔らかな水蜜桃のしたたる果汁を吸うように、あなたに丁寧に愛されて私は思った。前世もきっと女だっただろうと。
🍀
『プーさんの鼻』『未来のサイズ』より
いつかまた いつかそのうち
人生に いつか多くて いつかは終わる
🍀
腹を蹴られ なぜかわいいと思うのか
よっこらしょと 水をやる朝
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バンザイの 姿勢で眠りいる吾子よ
そうだバンザイ 生まれてバンザイ
🍀
『アボカドの種』より
心には 管制官がいないから
着陸の場所 自分で探す
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言葉から 言葉つむがずテーブルに
アボカドの種 芽吹くのを待つ
【意味】言葉から言葉を紡ぐことならAIにもできるが、ゼロから言葉を生み出すことは人間にしかできない。心から言葉をつむぐ時、歌は命を持つ。
🍀
また『あとがきはまだ』には未収録ですが
俵万智さんにはこんな恐ろしい歌もあります。
焼き肉とグラタンが 好きという少女よ
私はあなたのお父さんが好き
高名な学者の家に生まれて高学歴
自らの才能で成功と名誉と一財産を手中にし
最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました😊