皆さんご存知の高草木先生の基底核の勉強。

外側運動制御では反対則の遠位筋を支配しており、随意的な運動に用いられることが多いというお話を以前しました。

今回はその対になる内側運動制御系を説明します。

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左のAがそれですね。

この図では右脳の経路を示していますが一番左の人の絵をみると右脳なのに左右の支配をしていることがわかりますね。これは両側支配となっているため、一側の経路が障害されても、対側での代償が効くことが出来ます。手足の遠位筋の麻痺が治らないけど、体幹などの機能は回復して立っていられるようになることよく見られますよね。それはこれが原因となっています。

この内側運動制御系での重要な経路は網様体脊髄路です。この経路は姿勢制御を無意識に行っており、歩行などとも密接に関係しています。経路としては網様体→脊髄→筋肉のような流れとなっています。

網様体脊髄路では橋網様体と延髄網様体とかありますが、ますば網様体は姿勢保持に重要ということを覚えていければと思います。
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ネットで拾いました。延髄網様体脊髄路と橋網様体脊髄路を確認していただければと思います。

その他内側運動制御系には
前庭脊髄路、視蓋脊髄路、前皮質脊髄路があります。これは今後話していければと思います。

網様体脊髄路は歩行にも影響しています。CPGの役割を果たしています。除脳ネコでのトレッドミル歩行で有名ですがリズムを持った歩行を行うことで、活性化されるようです。この際に荷重位であること、股関節伸展であること、ある程度スピードがあることが活性化のポイントになっているようです。

歩行を目指すから歩行を行うのではなく、座位を可能としたいから(体幹機能が原因で座れない)歩行を行うという考えも必要になってきますね。