学生時代、文学部でして。

言語学の授業がありました。

バイリンガルや多言語習得、言語とその背景の文化についてなどを学んだ授業だったと思うのですがなにせ20年以上も前のことなので記憶が怪しい。

 

しかしながら、当時の教授とは未だに連絡を取る仲で、今でもご意見を拝聴しております。

 

先生の主張は、「まずは第一言語を正しく習得する。その他の言語を学ぶときに基礎がないと結局は学べない。

思考は第一言語によってなされる。

言語によって知力は発達し、言語は個人のアイデンティティの基礎となる。

 

人間は言語なしではモノを考えることができない。言語能力が高くなるほど思考力も高くなり、高度な思考をすればするほどその人の言語も高度で精緻になる。」

 

もうまったくもってその通りだと思っていて、息子が生まれたときも、英語なんて中高生くらいでどっか数か月なり数年なり外国に放り込めば否が応でも身に付くだろうと幼児期の英語学習はさせていませんでした。

そしたら、いつの間にか公立小学校でも英語の授業が必須化され、周りは幼少期に英語に触れたことのある子が大半。なんならペラペラの子も多い環境の中、しっかりと「英語アレルギー」な子どもに育ちました。

そもそも息子(今は小6)は日本語の習得も遅く、発語も遅ければ文字に興味を持つのも遅い、小学校1年生の半ばまで拾い読み、カタカナなんて今でも怪しいのにアルファベットなんてとんでもない。というレベルでして。。。

 

先日、授業参観があって小学5年生の英語の授業を見てきたんですけど、公立学校のくせに外国語教育に力を入れていると豪語している学校なので、外国人講師と日本人教師の2名体制で、ひたすらオールイングリッシュを貫くパターン。

 

ネイティヴ先生が「ペラペラペーラ」と喋っている間、見た感じ、

・全部余裕で理解している子1割

・なんとなくわかる子4割

・多少は分かっている子3割

・ちんぷんかんぷん2割

というクラス内の雰囲気。

 

陽キャなちんぷんかんぷんは、授業の途中でもちょっと笑いが起こったりすると日本語で思いっきり

「ねー!〇〇!(←英語分かる子)今なんていったの!?何の話!?」ってぐいぐい聞いていって、〇〇くんが「~~~~だって」っていうと、「マジー?ぎゃはは」とかって笑ってる。

 

しかし、陰キャなちんぷんかんぷんは、ひたすら下向いて貝。はい、我が子これです。

 

意味不明な1時間を過ごしている。

ちょっとかわいそう・・・。

これが、授業参観後の私の感想でした。

 

息子に「英語の授業、どう?」と聞くと、

「全然意味わかんないし何してるかもわかんないし、つまらないから寝てる」って。

小学生で授業で寝るってどうよ!!??

一応、英語の先生的には、分からなくても参加していればOKって感じらしいけど(寝てるって参加してないじゃんって思うけど)それでも、全然わからない授業って苦痛だよね。。。

 

英語の塾的なところに入れてみようかとも思ったけれど、今のレベルでどこにどうアクセスしたらよいのかも全然分からず。

そして、なにより息子自身が「習得したい」という気持ちがないのでやらせても無意味。

本人が必要性を感じて、さすがにやらないと、なのか、やりたい、なのか分からないけれど、そういう気持ちになるときを待ってみようかと思います。

 

本当に文字や言葉に対して興味を持つのが遅い子なので、きっと英語に対してもそうなんだろうな。

学校支給のPCも、どうやってタイピングしてるのかと思ったら、音声入力してたわ(涙)

もう、そういう便利なものに頼ってなんとか生きていってください。

今や、グーグル翻訳とかめっちゃ便利だしね。

本人が必要性を感じないと、習得なんて無理だよね。

 

そんな中、オットは現在仕事で英語を使うことが増えてきたようで、いろいろ迷った挙句「NHKラジオ英会話」に取り組み中。

やっているところを息子に見せて勉強の仕方を目の当たりにさせてもらいたいのに、なんせ時間が合わないので息子はそんな「勉強する父」の姿を見ることもなくて残念だなぁ。

本当は、親が勉強している姿を見せるのっていいって言いますよね!

大人だって、勉強するんだぞ!パパの歳になったって、遅くないしやり直してるんだぞ!って見せたい。

 

とりあえず、日本語さえも上手に使いこなしているとは言えない息子君よ。

母は、まずは日本語をしっかり学んでほしいぞ。

そして、これからの時代は英語もできたら世界が広がると思うんだけどなぁ。

でも、まずは母国語をきちんと使って、母国語できちんとした主張ができるようにならないと、機械にだって翻訳してもらえないからね。

 

 

私は本が好きなので本に親しんでもらいたくて、息子が0歳の頃から童話館ぶっくくらぶに定期配本をお願いして読み聞かせもすごくすごくしてきました。家の大半の絵本を空でいえるほど読みました(私が、笑)。

おかげで息子は「本には楽しいことが書いてある」「本好き」という子には育ちましたが、小学校低学年まで、あくまでも本は読んでもらうもので、自分で読むものではなかったんです。

当時は「図鑑を眺める」とか「絵本を眺めていろいろ妄想する」という本の使い方をしていた彼。

それが、3年生、4年生と育つうちに、少しずつ自力で読書もするようになり、6年生の今では読むのもすっかり速くなり、字だけの本も読むようになりました!すごい成長!

それもこれも「本には面白いことが書いてある」というベースが役立っていると思っています。

知的好奇心が強い彼は、いろんなことに興味があるので学校支給のPCでもよくわからない記事を検索しては読みふけっているようです。

理系男子なので心情理解のような「ものがたり」よりも、ビジネス系のハウツー本やニュース、知育系の話の方が読みやすいらしいけれど。心情理解はもう、精神年齢と比例するのでそのうちまた変わってくるだろうなと今後に期待しつつ。

 

小学生の分の英語の遅れなんて、あっという間に取り戻せると思う。

だけど、英語嫌いにはならないでほしいなぁ~。

 

それにしても、今の小学生は大変ね。

私たちの時なんて、英語の授業もなかったし、PCもなかったし、ブラインドタッチだって大学生の頃に習得したくらいだし、「パワポで資料作ってプレゼン」みたいな授業してるなんて、驚きだわよ。

(まぁでも模造紙に手書きで何か発表してたから同じか?)