今回は李琴峰先生の「生を祝う」を読みました!

自分が読んで思った事をつらつらと書き綴っているだけの日記です💦内容のネタバレを含みます。

そんな感想を抱く人もいるんだな〜くらいの温かい目で見てください👀


あらすじ


『出生前に胎児の意思を確認する「合意出生制度」が法制化された近未来の日本。

胎児には遺伝や環境などの要因を基にした「生存難易度」が伝えられ、生まれるかどうかの判断がゆだねられる。

出生を拒んだ胎児を出産した場合は「出生強制」の罪に問われる世界で、同性婚をしたパートナーとの間に人工妊娠手術により子を宿した主人公・立花彩華。彼女が、葛藤しながらくだす決断とはー。』

「李琴峰『生を祝う』裏表紙より」




いやーなんか本当に圧巻でした。生まれるだとか生きるとか死ぬとか、普通と信念とかそういう普遍的なテーマを含む作品ってやっぱ考えるきっかけになるし大好きだなって改めて思いました。


自分もマイノリティで生きづらくて、こんなんなら生まれたくかなったとか、もっと違うように生まれるなら生まれたかったとか色々考えたりしてたことがあります。そんなふうに自分の生を生きる事を嫌って憎むこともあるけれど、「じゃあ幸せじゃないのかとか」、「死にたいとか」と聞かれるとわかんなくて。でもきっと全然そんなことない時も多いんだと思います。家族がいて兄弟がいて美味しいもの食べてたまに旅行して友達とバカな話して、自分にとって大切な映画だったり小説だったりそういうのに出会えた時って無意識だけどすごい幸せだなって思えてるんだと思うんです。だからなんというかそうやって自分で自分の生を嫌うって一時的に辛い時はそうなるけど、それと同じくらいのもしくはそれ以上に生きてて幸せかもって思える瞬間って意外とあるんだよなって改めて思わせられたというか。

でも結局生まれてくるのが正しいのか正しくないのかなんてわかんない。死ぬほど辛くて自殺する人だっている、そういうのも考えるとやっぱり生まれるって正しいのか正しくないのかよくわからなくなります。自分だってどうしようもなく自分が嫌いで憎い時もある。それでも生まれてこなければ出会えなかった人もものもたくさんあって、そう考えると小説の設定にもある、「生まれる前に出生するかしないかを自分で選択できる」というものはもしかしたらいいことなのかもしれないなと。

きっとなんというか自分が望んで生まれたっていう事実があるだけでその事実を拠り所にして前を向くことができる、そうしなくちゃいけない(だってどんな理不尽があっても自分が望んだ生だから)って思えるのかなって。


あと思ったのが、自分はすごい過激な思想してるのかなとか思って生きてた自負があって。基本的に人類嫌いだし、人のこと信用してないし、マイノリティだし、世の中のこと憎いなって思うことばっかりなんですか、本読むと別に自分だけがこんな異端の考えしてた訳じゃないんだってすごいほっとする。自分だけがこんな生きづらいわけじゃないんだって。それを改めて思った。朝井リョウしかり、李琴峰しかり。


たまにいますよね、あまり子供を産むっていう覚悟がないまま子供を持ってしまう人たち。でも子供を産むってことは子供がどんな姿、どんな思想、どんな特徴をもっていても育てる気概がある人達のみが産んで育てることをしていいんだとおもうんです。それなのにできちゃったからだとか、まるでモノかのように子供を育ててみたいから子供を作ったり、自分の思い通りに生きないからってその存在を否定したり育児を放棄するなんてもってのほかなんじゃないかなって。育てるって決めたのなら、何が起こっても最後まで面倒見るのは必然なのではないのでしょうか。

生をこの世に誕生させるってのは簡単なものではない。だからこそそれ相当の覚悟が必要になるって改めて認知してほしいっていう風に自分はこの小説から伝わってきました。


あとは小説の終わり方がねー、、。なんかやっぱすごかったです。予想の一個上を毎回行くんだよね。こうやって終わるだろうなって構成のもう一つ奥というか。どっちかというと佳織の言ってたように、子供に望まれてなかろうが産んで自分たちで幸せにしようエンドなのかなって思ったけど、結局(キャンセル)するのか、、って。結局なにが正しくて何が正しくないのかなんて人によっても違ってくるし、同じ人でも場面によってもきっと変わってくる。一方からみたら決断したそれが正しくないなんてのもザラにあると思う。だけど本文の「人生の初っ端から自分の意思が無視されたという事実がこの子にとって一生解けない呪いになるかもしれないって、そんな気がするの。」(198)てのがなるほどなって思えた。確かにそうだよね。その決断できてすごいなって。

結局主人公達が産んでも産まなくても、決断したものが正解なんだろうなと思います。未来なんてわからないし、どうなるかなんて予想つかない。だからこそその時に精一杯悩んで自分なりの正しい道を見つけ出して決断していくことが大事なんだろうなと感じました。


現代は生まれるとか生まれないとか選ぶことができない世界だからこそ、親に産むっていう選択がどれだけ覚悟がいるのかその子の人生をしっかり考えて改めて決断して欲しいってメッセージだよね。

自分はまだ親になったこともないし、今はなるつもりもないけど、主人公婦婦の姿見てたらもしかしたらって少し希望にも思えたな。子供とか興味なかったけど大好きな相手と大好きな家族になれるのってもしかしたら幸せなのかもななんて考えてしまった。なんて自分らしくないんだろう、笑 

でももしそうなったとしても絶対に相当な覚悟と意識を持って生きていきたいと思った。

生きるとか何か考える大切な作品になりました。


初めての作者さんでしたが読んで本当に良かったです。自分のこれからの人生の考え方の視野を広げる作品になりました!

またいろんな作品読みます📕