対向車線。
引っ越し先を求めて不動産の車に僕は乗っていた。
不動産の人は言う。
トイレし忘れてきたからコンビニに寄っていいかい?
君も何か適当に買い物してきていいからね。
不動産の人はセブンにある駐車場じゃなくて、
何故か信号のすぐそばに路駐した。
別に買い物したいわけではなかったけど、
なんだかなぁって気持ちでいっぱいだった。
その後目的地に近づいてきて、
行き方につまづいていたのか、
不動産の人はカーナビをいじりながら運転しだした。
あろうことか対向車線を走りながら。
すぐに気が付いて車線変更をしていたが、
対向車線の向こう側の車に乗っていた人は
さぞかし不気味に思っていただろう。
一つ目の内見物件に着いて、部屋を開けてもらうと
不動産の人は路駐している車が心配だから
ちょっと見てくるねと言ったまま
僕が部屋を出て車に戻るまで顔を合わすことはなかった。
車に戻ると、不動産の人は言う。
駐禁を切られそうになっちゃったよ、と。
不動産の人は笑って話していた。
僕は不動産の人の顔面に
得意のロイヤルストレートパンチでもかましちゃって
車でも奪ってドライブにでも出かようかしら、
なんて妄想をしながら愛想笑いを振りまいた。
不動産の人も笑っていた。
今日の空は青くて、とてもきれいだった。
だからいっそう、汚いものがはっきりと
目に付いただけなのかもしれない。
僕はこの不動産で部屋を探すのを辞めて、
最寄りの駅に降ろしてもらうことにした。
降ろしてもらった駅近のお菓子屋さんが
バレンタインデー前日セールをしていたので
色んなチョコレートを物色して購入した後に帰路についた。
そして僕は今日買ったチョコレートを明日たくさん食べるのだ。
不動産の人は言う。
トイレし忘れてきたからコンビニに寄っていいかい?
君も何か適当に買い物してきていいからね。
不動産の人はセブンにある駐車場じゃなくて、
何故か信号のすぐそばに路駐した。
別に買い物したいわけではなかったけど、
なんだかなぁって気持ちでいっぱいだった。
その後目的地に近づいてきて、
行き方につまづいていたのか、
不動産の人はカーナビをいじりながら運転しだした。
あろうことか対向車線を走りながら。
すぐに気が付いて車線変更をしていたが、
対向車線の向こう側の車に乗っていた人は
さぞかし不気味に思っていただろう。
一つ目の内見物件に着いて、部屋を開けてもらうと
不動産の人は路駐している車が心配だから
ちょっと見てくるねと言ったまま
僕が部屋を出て車に戻るまで顔を合わすことはなかった。
車に戻ると、不動産の人は言う。
駐禁を切られそうになっちゃったよ、と。
不動産の人は笑って話していた。
僕は不動産の人の顔面に
得意のロイヤルストレートパンチでもかましちゃって
車でも奪ってドライブにでも出かようかしら、
なんて妄想をしながら愛想笑いを振りまいた。
不動産の人も笑っていた。
今日の空は青くて、とてもきれいだった。
だからいっそう、汚いものがはっきりと
目に付いただけなのかもしれない。
僕はこの不動産で部屋を探すのを辞めて、
最寄りの駅に降ろしてもらうことにした。
降ろしてもらった駅近のお菓子屋さんが
バレンタインデー前日セールをしていたので
色んなチョコレートを物色して購入した後に帰路についた。
そして僕は今日買ったチョコレートを明日たくさん食べるのだ。