「本当にすごくうれしいです。4打差もあったので、難しいかなとは思ったんですけど。今日すごくいいゴルフができて、優勝できて良かった。」(古江彩佳 )

 

米女子ゴルフツアー「スコットランドオープン」で、最終日。大逆転で米ツアー初優勝を飾った古江彩佳プロ。

 

今年から、米ツアーに本格参戦している古江彩佳プロは、最終日に10バーディー、ノーボギーという驚異的スコアでまわり、リディア・コ、セリーヌビュティェ、キムヒョ-ジュらとの競り合いに勝ち、大逆転勝利をおさめた。4日間 (69-68-68-62)とすべて60台で揃え、通算21アンダーでの優勝は大会記録に並んだ。

 

この日、しいてピンチがあったとすれば、3番ロングホールでティーショットがバンカーに入り、3打目でもグリーンに乗らずバンカーに捕まる。ピンまで20メートル以上あるこのバンカーショットを1,5メートルに寄せてパーセーブ。13番ミドルでは、引っ掛け気味?で少しラフに入った。運悪くディボット跡でフルショットできず3打目勝負。しかし見事にピン1,5メートルに付けパーセーブ。

 

逆に優勝を手繰り寄せたショット(パット)は15番ショートホールだろう。

パーオンしてはいるものの、ピンまで13メートル程の距離。しかもマウンド超えで下り。しかしこの難しいパットをど真ん中から沈めた。これで単独トップに躍り出た。一方の当面の敵ビュティエは後半に入りショットが乱れ苦しいゴルフ。リディアコも勝負どころでパットが入らない。

 

流れは古江プロに来ている。

 

大記録を打ち立てたとは思えないほど古江プロは落ち着いており、普段通りの淡々としたプレーに終始した。最終組より、3組前を回っているとはいえ、最終18番でもバーディーを取り、通算21アンダーで上がった時は、ほぼ優勝を決定づけたが、ガッツポーズもなく、淡々とホールアウトした。いかにも古江プロらしい?地味な振る舞いだ。

 

私は、プロになる前の古江選手の試合を見たことがあるが、いかにも静かでおとなしく目立たない印象だった。彼女がプロ入りして間もない試合(私の記憶が間違っているかもしれないが)、「伊藤園レディース」だったと思うが、この時も予選ラウンドで、上田桃子、堀琴音、古江彩佳プロのスリーサムで回っていた時、数ホール見たが、どんなプレーをしていたか、あまり印象がないのだ。この時印象に残っているのは堀琴音プロが、ティーショットを左に曲げ、2打目をスプーンか何かで打ち、おそらくライが悪かったのだろう・・・大きくダフってあまり飛ばなかったことを覚えている(苦笑)。しかし、この頃から琴音プロの復活の兆しはあった。残念ながら1打及ばず予選落ちしている。

 

この試合(伊藤園レディース)では、渋野プロがメジャーチャンピオンとなって凱旋帰国し、多くのギャラリーを引き連れてのラウンドだったが、こちらも1打及ばずの予選落ちだった。

 

さて、ルーキーイヤーでツアー初優勝を飾った古江プロだが、来週は同じスコットランドで今年最後のメジャー「全英女子オープン」がある。今週の調子をそのまま出せれば、優勝争いもありうる。また、先週のメジャー「エビアン選手権」で3位に入った西郷真央プロ、引き続き好調な西村優菜プロ、今週、日本で4日間ノーボギーで優勝した好調、勝みなみプロ。雪辱を期する渋野日向子プロ。何だかんだで?今週も安定したゴルフで7位(15アンダー)と健闘した日本のエース畑岡奈紗。奈紗プロは最近ティーチングプロの黒宮氏について教えてもらっているようだ。今週もショットは良く、パットさえ入っていれば20アンダーは出せたと本人は語っている。また最終日に10バーディーを奪い(2ダブルボギー)一気に9アンダー24位まで上げてきた笹生優花プロも調子を上げている。その他、期待できる日本人選手が多く参戦する予定。楽しみだ。