「結果として負けてしまいましたけど、自分の納得のいく内容だった。最終戦にふさわしい戦いだったんじゃないかなと思う。(コ・ジンヨンと)お互いグリーン上で長いのを入れ合ってという感じでしたけど、唯一、6番パー5のボギーが悔やまれる。今、LPGAを引っ張っている二人(ネリーコルダ、コ・ジンヨン)と一緒に回れたことは、自分の財産になると思う。(一年を振り返ると)序盤は苦しい戦いが続いたが、勝つこともできたので、良かったと思う。今後は年間を通して安定したプレーができるようにしたい。またメジャーを獲りたい気持ちは変わらないので、それに向けて頑張りたい。(オフの過ごし方に関しては)今、スイングスピードが落ちてしまっているので、トレーニングを積んでパワーアップできるようにしたい。」 ( 畑岡奈紗 )

 

米女子ゴルフツアー最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」最終日は、畑岡奈紗プロが3日目、64のビッグスコアで14アンダーでトップタイに並んで、ネリーコルダとコ・ジンヨンとの最終組、スリーサムで回った。

 

ネリーコルダは今季4勝と金メダル、コ・ジンヨンは4勝、畑岡奈紗プロは2勝と最終組はあわせて今季10勝の豪華な組み合わせ。

 

この他上位には、今季復活したリディアコ、先週惜しくも優勝を逃したレクシートンプソンらのそうそうたる顔ぶれ。

 

何しろこの大会、優勝賞金が150万ドル(1億7000万円)というビッグマネー。メジャーの「全米女子オープン」が100万ドルなので、それをも上回る。

 

なので、優勝すれば畑岡奈紗プロにも逆転賞金女王になる可能性もあるのだ。

 

試合は、1番からコ・ジンヨンがバーディーの先制パンチ。試合の主導権を握る。コ・ジンヨンは手首を痛めており、練習も満足に行っていない。

しかし、そういったことは微塵も感じさせない。

 

一方、畑岡奈紗プロもショットも切れているしパットもいい。離されずに付いて行く展開。しかし6番ロングホールではショートサイドのピンを狙いアプローチで「ザックリ」。(ライが悪かったのかもしれない)このボギーが最後まで響いた。

 

とはいえ、バーディーラッシュのコ・ジンヨンとのマッチプレーで、気が付けば9バーディー1ボギーの三日目同様64のビッグスコアを叩き出し、通算22アンダーで終了。コ・ジンヨンがこれより1ストローク上回る23アンダーで優勝した。

 

終わってみれば、奈紗プロが1打差の単独2位に終わったが、前半の9ホールで6アンダーノーボギーで回ったコ・ジンヨンに対し、奈紗プロが一度もリードすることがなかったことが勝負のアヤだったとみる。

 

さて、今年の序盤はなかなか調子が上がってこなかった畑岡奈紗プロだが、事あるごとにフロリダのゲーリーギルクリストコーチに(専属ではない)出向き、アドバイスを受けていたことも復調?の要因だったかもしれない。専属コーチを持たない奈紗プロにとって貴重なアドバイスをもらっていたようだ。今週も、火曜日にゲーリーコーチを訪れている。

 

「パット時やショートゲーム時のルーティーンをしっかり守るように」アドバイスを受けたようだ。

 

「相談できる相手が見つかって気持ちが楽になった」(畑岡奈紗)ことが一番の精神安定剤になっているのかもしれない。

 

さて、今年もツアーが終了。「終わりよければすべてよし」ということで来年の畑岡奈紗プロには更なる期待をしたい。

 

また、もう一人の日本人選手の笹生優花プロ(国籍を日本に戻している)。今週は48位と不本意な結果となったが、こちらも今年以上の活躍を期待したい。