「後半に入ってからパッティングが思うように打てなくて、チャンスにはついていたのですが(初ボギーの)13番以降もバーディーが取れなくて緊張しましたが、何とかやりきれて良かったです・・・18番のグリーンは3回になってしまったのですが、全部ボールを置くときに手が震えていて、どういう風に打ったか正直覚えてないです・・・今年、試合が減っている中で勝つことができて自信にもなったので、残りの試合でも少しでも勝てるように頑張りたいです。」 (畑岡 奈紗)

 

米女子ゴルフツアー「アーカンソー選手権」(3日間トーナメント)最終日は、トップタイでミンジーリーと並びスタートした畑岡奈紗プロは前半でバーディーを4つ取り単独首位に立ち、「優勝」に近づいた。11番でもバーディーを取り首位固めにはいると思われたが13番でボギーを叩いてからスコアが伸びず、ダニエルカンやミンジーリーらの追い上げもあって、一時は2位に4打差をつけていた展開から最後はヒヤヒヤの1打差の勝利となった。(7月の「マラソンクラシック」に続き今季2勝目)

 

畑岡奈紗プロにとって、この大会は2018年に米ツアー初優勝した大会でもあり、「思い出深いコース」ということもありオリンピック出場以降初めての試合で気分良く迎えられたに違いない。

 

それが、初日の11番ホールと2日目の6番ホールで2日続けてホールインワンの達成に結びついたのかもしれない。本人もショットの良さを実感したようだ。

 

ところで、畑岡奈紗プロは、ダブルボギーを時々叩く選手・・・というイメージが私にはある。

それも、トラブルでもないホールなのに意外に簡単に叩いてしまうことがある。

 

最終日の13番ホールミドル。セカンドショットがやや風に乗ったのかグリーン左にこぼれた。ウェイストエリアまで入らなかったものの、ピンはショートサイドで寄せるのは難しい。ボギーで収めたい。サードショットはいい感じに打ったように見えたがグリーンには乗ったが寄せきれず、ピンから15メートルほどのパーパットが残ってしまう。何とかツーパットのボギーでおさめたいところ。

 

しかし、この長いパーパットは、パンチが入ってしまい?強すぎた。2メートルオーバーかと思われたが、ラッキーにもホールの壁に当たり30センチに止まる。これを沈めボギーでおさまった。

 

畑岡奈紗プロが、ダブルボギーを叩く時はこのようなケースが多いように思う。今回はボギーで収まったが、ボギーで収めたい時やプレッシャーがかかった時、パットの距離感が合わずバタバタすることがある。

 

こういうシーンは、18番グリーン上でも見られた。ミンジーリーに1打差をつけトップで迎えた最終18番ロングホールで奈紗プロはツーオンに成功。ミンジーリーはツーオンに失敗。3打目で3メートルのバーディーパットを残す。

 

奈紗プロは、距離が12メートルのイーグルパットを残すが、ツーパットでバーディーとし「優勝」・・・のはずだった。

 

しかし、このイーグルパットは全くの「ノーカンジ」きっちり距離合わせをするどころかパンチが入って3メートル近くオーバー。この間ミンジーリーもバーディーパットを外してパーに終わる。

 

奈紗プロは、残りのパットを何とかツーパットでおさめパーとして(つまりツーオンスリーパット)で辛くも優勝。

 

優勝したのに笑顔はなく、何となく呆然として「敗者」のように見えた??

 

本人のコメントにもあるように「18番ホールのグリーン上は、ボールを置くとき手が震えていてどういう風に打ったか覚えていない」という。

 

2018年に優勝した時は、2位に大差をつけての優勝だったが、今回は1打差で18番を迎え、相当プレッシャーを感じていたようだ。

 

次回は、安心して見ていられるような優勝を期待したい・・・・(苦笑)