「54ホールにはなりましたけど、今年優勝することができて良かったです」 ( 畑岡奈紗 )

 

米女子ゴルフツアー「マラソンクラシック」最終日は、大雨により競技が中断。再開のメドがたたず、最終日の競技は中止された。結局54ホールに短縮された。

 

三日目まで単独トップに立っていた畑岡奈紗プロが通算19アンダー、2位に6打差をつけての優勝が決まった。

 

2019年の「キアクラシック」で優勝して以来、2年ぶりとなる。(米ツアー通算4勝目)

 

 

今年の畑岡奈紗プロは、決して順調とはいえなかった。笹生優花プロとの全米女子オープンでプレーオフで敗れ、2位となったのが、今年初めての(ストローク戦)トップテン入りだった。

 

全米女子オープンの前週に「マッチプレー」でタバタナキッドのグリップにヒントを得て、グリップをややウイークにしてからテイクバックもスムースに動くようになったようだ。

 

そのタバタナキッドやレクシートンプソンも使用しているという、ベティナルディーのパターを今週から新たに使い始めたことも優勝の要因?かもしれない。これは市販のものではなくオリジナルで作ってもらったようだ。

 

今年初めには、ピンアンサーを使用したが、すぐに長年使用してきたマレットタイプ(スコッツデイル)に戻している。

 

ニューパターは基本的にはセンターシャフトでマレットタイプと同様の形状のようだが、バランスがそれまでのものとは異なる。

 

「エースより20グラムくらい総重量が軽くなって、もう少ししっかり振っていくというか、自分でカップに届かせて打っていくイメージ。あと、フェイスの溝がすごくいいので、順回転をしっかり打つように・・」 (畑岡奈紗)

 

大会初日、畑岡奈紗プロは、10バーディー、ノーボギーの61というビッグスコアを出し、単独トップにたった。61というスコアは自己記録ということだ。結局、終わってみれば初日のアドバンテージが効いている。

 

二日目は、前半ややモタつき8アンダーまでスコアを崩したが、後半に4連続バーディーなどで盛り返す。終わってみれば2アンダーでまわり、トータル12アンダーとしてトップを快走した。

 

三日目は、7アンダーでまわり、トータル19アンダーで、2位に6打差をつけ終了した。

 

今大会は、ショットも安定していた。前週の「全米女子プロ」では1打及ばず「予選落ち」したが、この1週間を利用してゲーリーコーチ(専属ではない)と縦のアイアンの距離のコントロール性を高める練習に取り組んできたそうだ。

 

余談だが、奈紗プロは、全米女子オープンで笹生優花プロに敗れた時の、オリンピッククラブのボールマークを使用しているという。

 

「ああいう悔しい思いをしたことを決して忘れない。それをバネに前を向いて進んでいきたいという思いで使っていました。ボールマークを見るたび優勝に向かって突き進むんだ、という気持ちになりました。」(同)

 

さて、日本ツアーでは、堀琴音プロの初優勝が話題だが、思い出すのは2016年の「日本女子オープン」最終日。

 

終盤に、池がからんだ距離のある難しい17番ミドルホール。琴音プロは、セカンドショットでグリーンを狙わず刻んだ。結局スリーオン、ツーパットの痛恨のボギー。結局1打及ばずアマチュア選手に優勝をさらわれた。今でもこのシーンを振り返り、琴音プロを責める人もいるようだが、私個人的には、刻んだことは悪いとは全く思っていないし、むしろ正しい選択だったと思っている。

 

試合後、琴音プロが「プロがアマに負けて悔しい」といったようなコメントをしていたのを思い出す。

 

しかし、優勝したのは並みのアマチュアではなく畑岡奈紗選手だったのだから・・・

 

その後プロ入りした奈紗プロは、2017年、2019年と日本女子オープンを3勝している。(2018年はユ・ソヨンに惜敗)

 

結局、2位に入った琴音プロは2016年の女子オープンで2800万円を手にしている。3位の申ジエとは1打差だった。

 

この時の6位Tには、現在売り出し中の当時アマチュアだった西村優菜選手が入っている。

 

さて、来週は米女子ツアーはダブルス戦の「ダウグレートレークスベイ招待」がある。

 

畑岡プロも参戦予定だが、誰とペアを組むと思いますか?

 

レクシートンプソンだそうです。 想像できますか?(笑)

 

 畑岡奈紗プロの3日目のハイライトシーンを追加します。スイングを見て気づかれると思いますが、インパクト時の「飛び跳ね」がかなり小さくなっていますね。↓

 

 http://www.youtube.com/watch?v=SWUF7B19NNw

 

 

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残念なニュース。

 

来週の「全英オープン」に出場予定だった、マスターズチャンピオンの松山英樹プロは結局「欠場」することが決まった。

 

もともと「喉の痛み」「頭痛」「吐き気」を感じPCR検査を受けて「陽性」が判明。その後自宅療養に入ったが、頭痛や倦怠感があるという。

 

体調は快方には向かっているようだが、PCR検査は10日時点で依然として「陽性反応」がでているそうだ。

 

速く回復して、「オリンピック」に備えてほしいのだが・・・