「すごくホットしました。開幕の時よりは良くなって来ましたが、今日は野手

にたくさん助けられた部分が大きかったです。」(前田健太)

 

メジャーリーグ・ツインズのマエケンこと前田健太投手が、今季2戦目となる先発登板で強打のタイガース打線を相手に、6回7安打2失点に抑え、今季初勝利をあげた。

 

マエケン自身のピッチングは「いい出来」とはいえず、再三ピンチを招いたが、見方の守備にも助けられた形でハラハラの勝利を飾った。

 

試合は1-0でタイガースが先制するも5回オモテにツインズが犠牲フライで同点に追いつく。その裏タイガースのラモスにライナーでレフトフェンスギリギリのホームランを浴びて、1-2ですぐに勝ち越される。

 

6回の攻防が、今日の試合のハイライトとなった。6回オモテ、ツーアウトで1塁にランナーを置き、指名打者クルーズの打球はショートのグラブを弾いたが、ボールはセカンドのスクープの元に跳ね、うまくさばいて1塁へ送球。間一髪間に合って「アウト」となりチェンジ・・・。

 

かと思われたが、ここでツインズのバルデリ監督が「チャレンジ」をコール。

 

ビデオチェックでは、クルーズの足が一瞬速く、判定が覆り「セーフ」。ベテランクルーズの1塁への「全速力」がセーフを勝ち取った。

 

さて、試合はツーアウト1,2塁で再開。そして次打者ポランコが、左中間を深々と破る2点2塁打を放った。

 

再度ツインズが、逆転して3-2となる。あのチャレンジでビデオ判定が無かったら、この2点は入っていなかった。

 

6回の裏のタイガースの攻撃。2番のカストロがクリーンヒット。ノーアウトランナーが1塁。今日のマエケンは身体のキレもボールのキレもいまいち。この時点で監督によってはピッチャーを交代させていたかもしれない。

 

次打者は、まだヒットが出ていないとは言え、3番のカブレラ。マエケンの「甘い球」を弾き返すと、レフトへの強烈なライナーをレフトのケープがダイビングキャッチを試みるも捕球できず、ボールはフェンスまで転がった。当然この時点で1塁ランナーの生還は「覚悟」する。

 

しかし、レフトのケープから投げられたボールは、ショートのシモンズの中継をはさみ、このシモンズが矢のようなホームへの返球を見せ、間一髪ホームで殺したのだ。

 

この名手シモンズだが、マエケンの今季初登板では、痛いエラーを犯し、マエケンの降板を誘っている。しかし、今日のこのシモンズの中継プレーは、「前の借りは返したぞ!」と言わんばかりの見事なプレーだった。

 

さて、2塁打を打ったカブレラを背に、マエケンの投球はピリッとしない。次打者カンデラリオを四球で歩かせ、一アウト1,2塁。

 

5番、マザーラは、うまくボールを拾いライトへのヒット。ここでも1点を覚悟するところだったが、2塁ランナーはカブレラで助かった?。

 

無理をさせず3塁でストップ。しかし、1アウト満塁の大ピンチ。デトロイトのコメリカパークの8300人の限度制限一杯に詰めかけたタイガースファンは「手拍子」で声援する。

 

アウェイの洗礼を受けているマエケンの心境はいかに・・・

 

次打者スクープは、マエケンの外角のボールを逆らわずにうまくライトへ打ち上げた。犠牲フライには十分な距離に思えた。

 

ライトのガーリックは、キャッチしてすぐノーバウンドでキャッチャーへ返球。3塁ランナー、カブレラは当然タッチアップで本塁へ突っ込む。

 

しかし、カブレラは・・・ 本塁で「余裕の憤死」。一瞬にしてスリーアウトチェンジ。 結局、マエケンは、この回ヒットを3本、フォアボールを出しながらも、奇跡的にゼロに抑えたのだ。

 

結局、マエケンはこの回で(投球数75球)でマウンドを降りた。

 

試合はこのまま3-2でツインズの勝利。前田健太投手が勝ち投手となった。

 

バックの好守備が印象に残った試合。特にシモンズの中継プレーは本日のMVPに挙げたい。