今日の輸入車鑑定 は、マセラティグランツーリズモMC-AT(えむしーおーとしふと)です。
(そんな名前のミュージシャンがいましたね・・)
2013年、現行モデルです。
詳しいスペックはカタログにお任せして、いかにも手造りの車らしい
部分を見つけたので書いてみますね。
ハンドル回りを始め、フェラーリ458あたりを連想する点の多いインテリア
してる感に満ち満ちています(^^♪
エンジンは、芸術品の域ですね。
音は気合い入ってます!
ボディ回りのチリ(隙間)なんかも、 ベンツ や レクサス と違って
左右非対称だったりています。
塗装のノリなんかもパネルごとに微妙に違う場合もあり(手作業の工程はユーチューブでも見れると思います)、でもオリジナル(本来の工場出荷品)だったりもするわけです。
とは言え、中には納車後の鈑金・事故車も混じるわけで、一般の車以上にシビアな鑑定が必要になるわけです。
で、この車のトランクルーム
向かって右側のカバーを
開けた内部が上の写真です。右クォーターパネルの裏面からインサイドパネルに至る部分です。裏面の塗装も手作業だけに、でこぼこだったりします。と、
なんと黄色のマスキングテープが貼ってありました!
「修復歴か?」と隅々まで確認しましたが、
手前のインサイドパネルにも曲がりは無く
でも、シールは形が非均一なので、素材でオリジナルか後からの修復なのか判断します。
結果として、この車に修復歴はありませんでした。オーナーは半年前にコーンズパワー(認定中古車)を購入しているので当然といえば当然ですが、鑑定する側としてはヒヤヒヤしてしまいました(汗)
後でAISでも確認してみましたが、現行グランツーリズモではフロントバンパー裏側にマスキングテープが貼りっぱなし、ということは時々あるとのことでした。
イタ車のスーパーカーは造形美と弱さを兼ね備えているので、ちょっとのダメージでも「修復歴車」になってしまう可能性は高いのは言うまでもありません。
大事なことは1つの事で決めつけるのでなく、いくつかある可能性を1つ1つ潰して行って正確な結果を見極めることと再認識しました。