その昔、ワタシがジークンドーを始めた頃は「ジークンドーはコンセプト(概念)である」というのが常識でした。
つまり、いろいろな武道、格闘技を取捨選択して、自分の格闘スタイルを作り上げるのがジークンドーなのだと。

実際そういう考え方の元で、海外にはいろいろなハイブリットなスタイルのものが溢れております。
ワタシも以前は、何の違和感もなく、そういうものなのだと思っておりました。

しかし、もう20数年くらい前、支部長やPhase認定者を集めて会議が開かれました。
…その頃はまだインストラクターは居なかったのです。
その席で、ブルース・リー先生が門弟に宛てた手紙を紹介されました。
「バラの花壇にはバラの花が咲く」…これは、ジークンドーと空手をミックスしようとした門弟に宛てた手紙だったそうです。
つまり、安易に違う技術の物を混ぜるべきではないと。

我々はブルース・リー先生の時代からそういう練習…詠春拳やキックボクシング、その他の武道をブレンドした練習がされていると思っていたので、若干ショックを受けました。
その頃は知らなかったのですが、イノサントアカデミーでは各種の武道を練習していますが、それらを決してブレンドしてはいないのです。

だから、一部の人が我々は技術をブレンドしているという話を吹聴しているみたいですが、我々ほどオリジナルに忠実な練習をしている団体は他に無いと思います。

それはひとえに中村師父の研究のおかげであると思います。