【ドラフト/draft】ガールズバンドクライと主体性の欠如(AI)について | jedipadawanのブログ

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人間は判断力の欠如によって散財し、
忍耐力の欠如によって散財し、
記憶力の欠如によって散財する
(アルマン・サラクルー・サンザイ)

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モンハン・ワールド/アイスボーンを始めてアルバまではソロ到達したものの、

ミラの準備のために、「滅日」「キレアジ」「さらジン」「導き」等の周回をしていたお供に、
FIRE HD10でアベマのアニメを垂れ流ししていたら、
「ガールズバンドクライ」の一挙をやっていた。
情報皆無の状態で完全にながら見していたら、話の途中で一挙が終わって「?」となって、
まだ放送中のコンテンツだと言うことも知らんかった。

丁度、DTMで自分が好きな曲を作って構わないよ!って状況におかれるも、
オリジナルは練習用に作った1曲しか完成しておらず、モンハンに逃げ、

「自分が作りたい音楽とはなんぞや・・」

っと思っていた、まっただ中だったので、
「トゲナシトゲアリ」メンバーそれぞれが、

「あたしは生涯 あたし以外じゃ生きられないよ」(空の箱 - トゲナシトゲアリ)

と、「世間」が「私」に強いる様々な要求に対して「咆哮」してる様をみて、
自分の中に「自分が表現したいもの。咆哮したいもの」があるのか、
と、改めて、考えさせられた次第。
そのまま、アマプラへ移動し「ガールズバンドクライ」も周回を始める。

設定からしてよく出来ていると思った。
「けいおん!」「Angel Beats!」「バンドリ!」「ぼっち・ざ・ろっく!」
・・・書いてて気づいたが、全部「!」がついてるのはなんでやろ・・・
メジャーなバンドものアニメは、学園ものがおおい。
確かに、「ジュブナイル」という設定上、「常識的」には「学園もの」になるが、
「ガールズバンドクライ」は「ジュブナイル」を描きながら、
誰一人、現在進行形で学校に通っていない(すばる、もスクールであって学校ではない)。
2024年現在の日本の世間一般からしたら「常識」的な人間ではない方である。

「ゾンビランドサガ」は非常識かつジュブナイルでもあり、
かつ、各メンバーがアイドルをする動機を丁寧に描いていると思うが、
日常の延長としては、設定上ちょっと問題があるのと、
アイドルものも含めると、話がややこしくなるので、ここでは触れない。

話をもどすと、
・「常識」を外れた人間が集まり
・「ロック」バンドをしている
というのが、自然に感じられた。

目の色こそキャラで異なっているが、よくあるような、

「必要以上に不自然な髪の色をキャラの記号に利用する」

ようなことをしていないのもいい

実力・実績に間違いのないメンバーがこのアニメを支えていたのは、後から知った。
最初、声優さんに若干の違和感をおぼえてしまったのだが、
「トゲナシトゲアリ」の演奏の説得力が上回った。
「Vivy -Fluorite Eye's Song-」の様に、キャストを分けても良かったのかもしれないが、
ミリシタのジュリア/愛美ファンとしては、そっちもありかよっ!って思った。

さて、タイトルにとってつけたように「主体性の欠如(AI)」とあるのだが、
「ガールズバンドクライ」に触発されたのがきっかけの記事だから仕方がない。

 

その本題がこっち。
その前にw

 

「言語学者ノーム・チョムスキーが脳卒中のため入院中」という記事を見つけ、
大変失礼ながら、チョムスキー氏がご存命であることを知ってちょっと驚いた。

チョムスキー氏は、
普遍文法(Universal Grammar)仮説を提唱した方で、生成AIと無関係ではない。
言語学関係は難解なので、理解が間違っている可能性が大いにあるが、
氏によると、
「人(ヒト)」は生まれながらに「言語獲得装置 (language acquisition device=LAD) 」を持っている。なのですが、

生成AIの状況を鑑みるに、装置がなくても、
「生成AI」は概ね「言語を獲得している」とみていいのではないか?って思った次第。

試しに、
※「言語の埋め込み」を使用した文の推論
-------
問い:
二郎がいうには、花子が太郎が本を買ったと言ったと、思っているようだが、それが本当なら本を買ったのは誰だろう

ChatGPT(3.5):
この文章はやや複雑ですが、解釈してみます。

「二郎がいうには、花子が太郎が本を買ったと言ったと、思っているようだが、それが本当なら本を買ったのは誰だろう」

この文を分解すると次のようになります。

二郎が言っている。
・その内容は、花子が「太郎が本を買った」と言ったというもの。
・二郎はそれが本当だと思っている。
・つまり、「太郎が本を買った」と言ったのは花子で、その情報を伝えているのは二郎です。
最終的に本を買ったのは太郎だということになります。

したがって、本を買ったのは「太郎」です。
--------

※「言語の埋め込み」を使用した文の生成
-------
問い:
・ジョンはケイトが好き
・メアリーはそう言っているのを聞いた
・スミスはメアリーからそのことを聞いた
これを一つの文章にまとめてください

ChatGPT(3.5):
ジョンがケイトを好きだということをメアリーが聞いていて、それをスミスに話した。
-------

おおお!?

 

じゃ、じゃあ、
-------
問い:
「言語の埋め込み」を使用した複雑な文の例を挙げてください

ChatGPT(3.5):
もちろんです。「言語の埋め込み」を使用した複雑な文の例をいくつか挙げてみます。

例1:
「太郎は、花子が、次郎が、彼の友人が新しい車を買ったことを知らなかったと言ったと信じていると言った。」

解析:
最内の文:彼の友人が新しい車を買った
次のレベルの埋め込み:次郎が彼の友人が新しい車を買ったことを知らなかったと言った
さらに次のレベルの埋め込み:花子が次郎が彼の友人が新しい車を買ったことを知らなかったと言ったと信じている
最外の文:太郎は花子が次郎が彼の友人が新しい車を買ったことを知らなかったと言ったと信じていると言った

~例2.3は頭痛くなるので省略~

これらの例は、埋め込み構造を使って文を複雑にし、多層的な情報を伝える能力を示しています。文が深く入れ子構造を持つことで、情報の関連性や発話の文脈が明示され、複雑な状況や思考を詳細に伝えることができます。
-------
これはどうかしら?ちょっと微妙か?
やばい頭痛い。
ちなみに「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対」ってどういうこと?
って聞くと、有名すぎて学習済みのため、全く面白くない完璧な答え?が返ってきました。


で、ですよ。折角、

言語の獲得には「言語獲得装置」がなくても、まあ、取り敢えずはなんとかなりそうだ、

となったのに、どうして生成AIとの「日常会話」が致命的に面白くないのか?

それは、
※「主体性の欠如」
に理由があると考えたわけです。

もう一個は、
※「アライメント」
「アライメント」とはAIのモデルをトレーニングするときの「調整」のことですが、
問題は、

「AIモデルに「人間の価値観」を「なんとか」当てはめて、
できるだけ「有用」で「安全」かつ「信頼」できるものにする」
というプロセスにあります。


そこで、ガールズバンドクライをみて、私ひらめいたんです!

【「世間」が「私」に強いる様々な要求に対して「咆哮」してる様】
は、「主体性」

【「常識」を外れた人間が集まり「ロック」バンドをしている】
が、「アライメント」

会話というのは、
「知識・情報」に「主体性」が加わらないと成立しない
のではないか。

そして、時には、
「非常識」が許容されなければならない
のではないか。

過去のエントリーでも色々書いてきましたが、
「音楽を生成する」という意味であればAIにも十分可能だと思っています。
例えば、「Chill」とか「EDM(主語でかっ)」なんかは、
ジャンルの「目的」(くつろぐ・おどる)的に生成AIとは「親和性が高い」。

が、一方で「プロテストソング」に代表されるようなものは、
「主体性」の意味でも、「アライメント」の観点からも期待薄、となるわけです。

AI企業がPRで
「偏見の軽減された適切なデータセットを開発しました!」
っていうのは、今後社会インフラとして機能するためには必要かもしれません。
そういう表現をすることの大切さも必要ですが、
一方で、表現者にとって、これほど糞なものもありません。

芸術から、
人間同士の諍いや戦争、差別や偏見、欲望や狂気、
どうしようもないヒトの馬鹿さ加減を取り除いたら、
どれだけの多様性が失われるか。
現実がエデンの園であるならそれでもいいでしょう。
でも、そうはなっていない。追放されたわけです。

違う、違う、そうじゃない。いや、そうだ。

ま、まぁ、
AI(AGI)とおしゃべりができたらどんなに楽しいだろう、

ということを常々考えている私としては、
「アライメント」の方は、回避したい勢が非常識なデータセットを作る!

と信じているのでいいとして(最悪作れそう)、
「主体性」の実装をどうするかが、問題として残ったということになります。

 

過去の(AI)ロボット・アンドロイド作品をみるにつけ、
大体、「誕生」の際にそれが作られた目的・動機・使命を付与されます。
それが「主体性」の源になる、といって差し支えなさそう。

あれ?「意識」の言い方変えただだけで、以前と同じ議論なのか、これ?

今のままでは、無理ですよっ、と。

逆に言えば、会話が面白くなる様なAIでなければ、主体的な行動はできないともいえる?


はぁ、自分が作りたい音楽とはなんぞや・・

自分には、あの「赤と黒のチリチリ」は出ているのだろうか?


では。

※2024年6月21日(ドラフト:Ver.1)