人は奇跡のような確率で、誰かと出逢っている。
平成元年に生まれた漣(菅田将暉)と葵(小松菜奈)。
すれ違い、遠く離れ、それぞれの人生を歩んできた二人が、奇跡の糸を手繰り寄せながら、
平成の終わりに再会を果たす。
これは、運命に引き離された男女が再びめぐり逢うまでを、
平成という時代の変遷とともに描く、壮大な愛の物語。

 

出典:映画「糸」の公式サイトより

 

 

想像していた内容とは違っていたけれど感動した。

僕は、運命という言葉があまり好きではない。

 

世の中に目に見えない何かがあることは認められる。

そしてその目に見えない何かによって僕たちは生かされていることも

また事実と認められる。

 

昨今、SNSなどの出逢いによって、人との出逢いは、

一昔前より簡単になった。

 

しかし、SNSなどのツールによって失われたこともあるのも事実だと思う。

そして、一人の人間が他者と過ごせる時間は、今も昔も変わりない。

それは、人間の寿命が多少伸びたところで、僕たちの1年は、今も昔も未来も1年に変わりないから。

 

結局、僕たちはツールを自分の生活にどう活かすか?

男女が運命という目に見えない何かによって奇跡的な出逢いをするかもしれない。

 

ただ、運命はきっかけに過ぎないと思う。

運命によって与えられたきっかけを歩み続けるためには、

意思や決意が必要だと思う。

 

他者を大切に思う気持ちと大切にする行動、そして人して尊重する心。

僕が最近感じることは、男女は元々理解し合えない存在。

だからこそ、理解しあおうとする気持ちや心が大事なのかと。

 

どれだけ知ろうとしても理解し合えないのが人間であり、

だからこそ、愛などで繋がれた時に人は涙を流すのかなと思う。

 

人が涙を流すのは、エネルギー(命)を注いだプロセスを証明するものだと思っている。

恋愛、仕事、趣味、運動、何に対しても例外なく。

 

笑顔と感動を経験できることは、幸せなことだと思う。

 

この映画に派手さはないと思う。

しかし、映画に出てくる一人一人がそれぞれの人生を歩まれている。

主人公の二人にフォーカスしやすいが、僕はこの映画が素晴らしいなと

思ったのは、二人を取り巻く人たちの生き様がしっかりと描かれていたこと。

 

昨今、成功やお金持ち異性など人間の欲を刺激する情報が溢れかえっている。

エネルギーの高い人は人一倍それに対する欲が強く惹かれやすい。

 

 

劇中の漣くんの言葉が僕にはとても印象的だった。

「どこにいても世界と繋がれる」

 

人間は楽をしたい生き物だから、

簡単、すぐに、楽にという言葉に魅了される。

けれども、簡単に、すぐに、楽に手にしたものは儚い。

 

 

この映画は、すごく地味だけれども、

現代の僕たちに伝えたいこと、

運命以外に伝えたいことがたくさんあると思う。

様々な愛の形が描かれていたと思う。

 

聖者の行進に出てた、斎藤工さんが出演されていたのが

個人的はとても印象的だった。

 

取り留めもない文章だったけど、

最後まで読んでくれてありがとう。