琥珀色の街角雲ひとつない晴天よりも、雲はあったほうがいい。ダイレクトな夕日よりも、薄雲が広がり少しおぼろ気に暮れてゆく時の琥珀色もレトロな街には似合っている。二軒となりの店からは昭和のミュージックが聴こえてきた。当時はニューミュージックとか言ったけれど、ミュージシャンには賛否両論だった気が。後ろを自転車が風のように。ポツンと公衆電話が忘れ去られたように。かけている人はほとんど見なくなってしまった。京都は純和風ではなく、すこし洋風がスパイスされていて、外人が似合うのもそのせいかもしれない。