狸小路で見事な寿司を食べ終わった後、自分が蟹を食べたがっていたことを思い出し、くさちに向かった。
紀土の純米大吟醸の冷やをお願いして蟹が届くのを待つ。
蟹だるまが届いた。
いつもは甲羅に蟹足が載るのだが、今日は売り切れてしまったので、蟹爪でいいかと店主が言ってくれた。
そんなもの願ったり叶ったりで、二つ返事でお願いしたのだ。
かえって蟹爪だらけの蟹だるまはレアである。
蟹爪は半分に割いてしゃぶって食べろと言う。
言われるままに食べたら美味しいことこの上なかった。
沢山の蟹爪を食べた後は甲羅にびっしり蟹肉が詰まっていた。
ちょっと待て。
これで本当に1,100円でいいのか。
それも最近は仕方なく値上げしたばかりだと言う。
それもロシアとの貿易が滞っているため、蟹は全て小樽産を使っていると言う。
それなら単価がまた爆上がりではないか。
どんな企業努力をしているのか想像すらつかない。
挙げ句の果てに蟹味噌焼き1,200円也も頼んでいた。
この蟹味噌と蟹肉の勇姿を見よ。
それもグツグツさせたものをハフハフしながら食べるのである。
最後には甲羅の中に日本酒を入れちゃったりして味わってしまう。
食べ終わり、飲み終わり、全てで3,000円だった。
なんて店だ。
こんな店はすすきのでもここくらいのものだろう。
店主は夕張出身だと話してくれた。
ここはまた絶対に来たい店となったのである。