夢を破らないで Il ne faut pas briser un rêve

ジャン・サブロン Jean Sablon

 

Jean Sablon(ジャン・サブロン)は、いち早くマイクの効果に注目し、その使用に踏み切った先駆者だった。

1936年頃の話で、マイクの声を聞いた観客はその斬新な試みに馴染めず、中には怒り始める人も出て来る始末だった。当時は、ベルカントがもてはやされ、声量の無い歌手には罵声が飛ぶという風潮があった。

 

「夢を破らないで」(Il ne faut pas briser un rêve)は、その当時に流行った歌で、いかにも1930年代のムーディな曲だ。

 

日本で歌われ始めたのは、日本語歌詞(古賀力、木下清)が付けられた戦後のことになる。

 

眠りの中で 

私の見る夢は

いつもあなたの

ことーばかり

 

夜の 帳(とばり)の中で

私は あなたに逢える

 

 

ところで、郷ひろみも若い頃に「夢を破らないで Not Break My Dream」という曲を歌っているが、これは全くの別物だ。たぶん、レコード会社のプロデューサーか作詞家がシャンソンから題名を探してきたのではないかと想像する。