谷間に3つの鐘が鳴る Les Trois Cloches
Les Compagnons de la chanson
1946年に Les Compagnons de la chanson と一緒に歌った Les Trois Cloches(谷間に3つの鐘が鳴る)が世界的ヒットしたことに気を良くしたピアフは、彼らと共に米国進出を果たした。
しかし、それは、大失敗だった。
ブロードウェイのホールで米国デビューしたが、パリのミュージックホールとは様子が違っていた。シャンソンを歌うなら、ナイトクラブにすべきだったのかもしれない。
ミュージックホールのお客たちは、日中の仕事を忘れるために夢のような舞台を期待しており、パリから来た女性歌手に対しては、リボンのついた大きな帽子を被り、華やかな衣装で、明るく楽しく歌うのを期待していたのだが、出て来たのは、小柄で黒い服の女、しかも歌が暗かったので、観客はがっかりしてしまった。
一方、同行したコーラスグループの Les Compagnons de la chanson は、評判が高くて、大喝采を受けた。
何回か公演した後、ピアフは失望のうちに一足先にパリに帰ることになった。
出典:Edith Piaf "Au bal de la chance" l'Archipel