テーブルの上に Sur la table

アズナヴール Charles Aznavour

アズナヴールの初期の歌で、Sur la table(テーブルの上に)というのがあって、次々に料理が運ばれて来るという内容になっている。彼らしい、観客へのサービス精神に溢れた作品だ。

 

 登場する料理は...

le caviar sur les toasts beurrés

バタートーストの上にキャビアが載ったもの
Le pain bis, les hors d’œuvres variés

ライ麦パン、オードブル各種
le faisan rôti

雉(きじ)のロースト
le magnum de champagne frappé

高価なシャンパンのムース
du fromage, des fruits, des sablés

チーズ、果物とサブレ

de la liqueur et du café du Brésil

食後酒と珈琲(銘柄はブラジル)

 

まさに、フランス料理のフルコースだ。聴いているだけで、お腹がいっぱいになりそうだ。

 

もう一つ、料理がテーブルに出て来る歌で、ミシェル・デルペッシュ(Michel Delpech)の Le restaurant chinois(中華料理店)がある。

こちらは、フランス人にとって食べ慣れない中華のメニューに逡巡する歌で、中華のシェフに怒られそうなので、訳詞は控えたい(笑)。

デルペッシュは、インタヴューで、「僕は、どちらかというと、ロレットの店の方が好みだよ。」と言ったそうだ(笑)。同じアルバムに収録されている Chez Laurette(ロレットの店で)を引用したジョークだ。

 

ところで、シャンソンと料理と言えば、石井好子の「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」を私は連想する。実は、この本にレシピ版があり、本に出て来る料理を自分で作ることもできる。一度お試しあれ。