口先だけで Du bout des lèvres
バルバラ Barbara
Barbara(バルバラ)に、Du bout des lèvres(口先だけで)という歌がある。
この歌の日本語訳詞には、誤解があるように思われる。
日本語訳詞は、凡そ以下のような内容になっている。
あなたは私のことをそんなに思っていないかもしれないけれど、口先だけでいいから優しい愛の言葉をかけてくださるなら、私はあなたを愛するという夢を追い続けていくことができるわ。
ところが、原詞は、以下のようになっています。
もっと弱く、熱を冷まして、口先で言って欲しい。私は心の片隅でそれを聞くから。
優しく言って、囁いて、その方がよく聴けるから、たぶん。
口先で話してくれたら、私は心の片隅でそれを捉えて、夢を見続けることができる。
これは、どういうことかと言うと、若くて激情剥き出しで迫ってくる恋人に、そうじゃなくて、もっと穏やかに優しく愛の言葉を囁いてくれた方が良い、そうじゃないと私は恋の夢を追いかけていけない、強く激しいのでは興醒めだと言っているわけだ。若くて情熱的な恋人を諫める歌詞になっている。
私のことをあまり思ってくれなくて、つれない彼に、口先だけでいいから愛の言葉を言ってくれ、という日本語歌詞に相当違和感があります。