太陽は死んだ Il Est Mort Le Soleil 

ニコレッタ Nicoletta

 

ニコレッタの日本デビュー(1971年)時のキャッチコピーは、「パリの女豹/ニコレッタ・デビュー」だった。豹のように鋭い視線をしているということなのだろう。

イエイエの時代にデビューしたので、彼女はアメリカン・ポップスに影響を受けているが、このシャンソン(1967年)は特にソウル・ミュージックの匂いがする。

 

ピエール・ドラノエの作詞で、いきなり「太陽は死んだ」という衝撃的な歌詞で始まる。そして、ユベール・ジローの作曲は、魂を歌い上げるのにぴったりなメロディになっている。

この曲を聴いたレイ・チャールズは、とても気に入り、"The sun died" というタイトルで英語カヴァーした。そして、それはトム・ジョーンズが再カヴァーすることになった。

本場・アメリカのトップシンガーがカヴァーするというのは、それだけクオリティが高い楽曲ということであり、フランスのイエイエがアメリカン・ポップの模倣から始まって、ついには、同レベルまで進化していたと言える。

 

ニコレッタは、この曲のヒットの後で、あの有名な「マミーブルー」を1971年にカヴァーした。ソウルフル路線を継続したわけだ。中学生だった私は、それをラジオで聞いて覚えている。