沢田研二(ジュリー)についていろいろ調べている。評伝などによれば、驚くべきエピソードが次から次へと出て来て、凄いなと思わざるを得ない。

今回は、「勝手にしやがれ」について。

 

 

1977年、沢田研二の「勝手にしやがれ」は大ヒットし、今回は五木ひろしにヒット曲はなく、文句なしのレコード大賞受賞となった。

完璧に思える楽曲だが、音楽プロデューサーの木崎賢治は、阿久悠の歌詞を見た時、書き直してもらおうかと思ったそうだ。「恥ずかしくなるような上の世代の人の言葉遣いだった」からだ。

 

阿久悠は、昭和12年生まれで、沢田や木崎の属する団塊の世代からすれば、一世代上に当たる。

木崎は、特に「ワンマンショー」という「あざとくてダサい」言葉に引っ掛かったと言う。石原裕次郎や小林旭が歌うのではないのだ。

ところが、リハーサルでジュリーが歌うとその「ワンマンショー」が男っぽくて凄くカッコよく聞こえて、木崎は胸をなでおろした。「これで大丈夫だ」と。