ラストダンスは私に 

ダリダ・越路吹雪

 

「ラストダンスは私に」は、米国のコーラス・グループ、ドリフターズの楽曲だ。

作詞者のドク・ポーマスは、小児麻痺の影響で脚に金具を付け両手で松葉杖をついて歩いており、ダンスを踊るということができなかった。踊りが大好きな奥さんとダンスパーティーに行って、ずっと彼女の姿を眺めているのだが、最後はちゃんと家に送り届けてくれよ、それがラストダンスなんだから、というオチのある歌だ。

 

それがどうしてシャンソンになったのかというと...

 

この曲が発売された翌年(1961年)に、ダリダ(Dalida)がAndré Michel Salvet と F. Llenasの作ったフランス語詞で歌いヒットしたからだ。

同じ年(1961年)に、いち早くこのフランス語版に岩谷時子が日本語詞をつけて越路吹雪がレコードをリリースし、なんとその年のNHK紅白歌合戦で披露した。

この頃は、R&Bもフランス経由で日本にシャンソンとして紹介されたことも驚きだが、フランス語版リリースから日本でのレコーディングまでのスピードの速さも驚いてしまう。