セ・シ・ボン C'est si bon

イヴ・モンタン Yves Montand

 
イヴ・モンタンの歌だと忘れるくらい有名なこの曲。
ジャズの愛好家は、ルイ・アームストロングを思い浮かべる方もいることだろう。
このシングル曲の中で、時々笑ってるんじゃないかと思うくらいに陽気にイヴは歌っている。聴いているだけで、彼の表情や踊りが目に浮かんできそうだ。
どうしてそんなにハイ・テンションなのかというと、レコーディングした時期が関係している。
1946年にイヴ・モンタンは、師匠であり恋人だったエディット・ピアフと別れている。漸く彼女の呪縛から解放されて、自由の身になったのだ。
ABCなどキャバレーにもレギュラー出演し、映画にも呼ばれるようになった。
伴侶となるシモーヌ・シニョーレに出逢ったのが1949年なので、ちょうどその前年(1948年)にこの「セ・シ・ボン」をリリースしている。
女にモテモテで独身時代を謳歌している20代後半の男。
そんなイメージを抱かれると、このシャンソンのはじけるような明るさを理解いただけることだろう。