さくらと一郎の『昭和枯れすすき』は、テレビドラマ『時間ですよ昭和元年』の挿入歌となって大ヒットした。どうやってこの歌が選曲されたのか? 

その経緯が久世光彦・著『ベスト・オブ・マイ・ラスト・ソング』文春文庫に書いてある。

 

 

久世光彦がいつものように雀荘で仲間と麻雀をしていたら、有線放送でまだ売れる前のこの歌がたまたまかかった。何気に聞いていた久世の手が止まり、店の人に『これ、何ていう歌か調べてくれ。』とお願いしたらしい。

発売から3か月、まったく売れていなかったのが、1975年のオリコンチャート年間一位となるのだから、まさにテレビの時代の出来事だと言える。