大阪の「ナンバ一番」というジャズ喫茶に出演していたファニーズを見つけ出して渡辺晋(ナベプロ)に紹介したのは、内田裕也だ。5人に東京に行こうと誘ったのだ。

ネット情報では、ファニーズに関西出身なのでプロ野球の球団名にあやかって「ザ・タイガース」という名前に変えるように促したのは内田裕也ということに一部ではなっているが、それはどうも間違いのようだ。

 

 

グループサウンズに関する文献を4つほど読み、渡辺プロダクション関連本も2冊あたったが、真相は違っている。

ファニーズという名前を変えようと言い出したのは、ナベプロの大番頭・松下治夫で、すぎやまこういち(作曲家)に「何かいい名前をつけてやってください」と依頼し、すぎやまが「ザ・タイガース」と名付けたと言う。

そう言えば、ザ・タイガースの5人は京都の出身で、大阪-神戸間の出身ではない。いくら大阪のジャズ喫茶に出演していたとは言え、内田裕也が阪神タイガースを思い浮かべるというのも不自然な気がする。