スクールメイトから3人が抜擢されてコーラスグループとなったのがキャンディーズだ。

デビュー当時から高視聴率番組「8時だョ!全員集合」にレギュラー出演していたので、知名度は高かったが、リリースするレコードは売れていなかった。

そうした足踏み状態の中、キャンディーズに幸運が訪れた。

 

 

ザ・ピーナッツが引退し、そのマネージャーだった諸岡義明が諸岡班と呼ばれるチームでマネジメントすることになった当時、ナベプロは銀座コリドー街の地下に「メイツ」という名のライブハウスを持っていた。諸岡は、そこに出演していたキャンディーズを観に行った。

そこで気付いたのが、高校生や大学生の観客の視線だった。彼等の視線はほとんど右側に向いていた。つまり、伊藤蘭を見ていたのだ!

そして、諸岡はスーちゃんとランちゃんのセンター交代を思い付く。そこからキャンディーズの快進撃は始まったのだった。ナベプロにとっては、ザ・ピーナッツからキャンディーズへの交代という願っても無い展開だった。