エレキバンド・ブームから歌付きのGS(グループサウンズ)に変化したのは、ビートルズの来日が引き金になったと私は note に書いたが、どうやらそう言う単純な話ではないらしいことが最近わかった。

 

 

グループサウンズ(GS)は、レコード会社とプロダクションが目を付けてメジャーデビューさせたものだが、デビュー前は、ジャズ喫茶(今で言うライヴハウス)に出演していた。

ザ・タイガースは大阪の「ナンバ一番」でライヴ活動を始め、ザ・テンプターズは大宮駅前のダンスホール「大蔵」でのパーティーに呼ばれ演奏したのが最初だった。下積みのバンド活動をしていたグループが多い。

その時にやっていた洋楽ロックのカヴァーは、ビートルズではなくてローリングストーンズが主流だった。ビートルズの曲は観客と一緒に盛り上がるナンバーが少ない。しかも、Rubber Soul あたりからライヴで演奏するのではなく、スタジオ録音に適した曲が多くなった。その点、ストーンズは、"Satisfaction"、"Jampin Jack Flash" や "Paint it black"などリフの繰り返しで盛り上がりやすいと言うわけだ。

ただ残念なことに、ビートルズであれ、ローリングストーンズであれ、デビューする時には、レコード会社が発注した職業作家の歌謡曲みたいなのを歌わされたという意味では結果は同じであったのだが...

 

 

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