エディット・ピアフが恋愛至上主義者だったことは昨日書いた。では、彼女の後継者たちは、どうだったのか?

ダリダ、バルバラ、ミレイユ・マチューについて少し触れてみたいと思う。

 

 

ダリダは、ピアフに勝るとも劣らないくらい恋愛至上主義者だった。しかも、恋愛した相手が3人も自殺している。ピアフと違って、相手を追い込むタイプだったと思われる。

最後は自ら命を絶ったが、その原因の一つに、相次ぐ恋愛相手の自殺でダリダを敬遠する男性が増えたこと、つまり恋愛が難しくなった状況があると想像している。

 

バルバラはもちろん恋愛はしたが、のめり込むタイプではなかった。理性によって恋愛相手との距離感を保っていたし、時として孤独を愉しむところもあった。今で言う「おひとり様」の先駆けのような女性だった。

 

ミレイユ・マチューは、浮いた噂が一切立たない、女性歌手としては珍しいタイプだった。エイプリルフールや年末のタブロイド紙では、「ミレイユ、いよいよ結婚か?」なんていう一種のギャグのような(一時期の東スポのような)記事が書かれていたくらいだ。デビュー60周年の今でも恋愛の噂は一切出て来ない。まるで、恋愛関係におけるピアフのアンチテーゼのような存在だ。

 

三人三様で、個性を重んじるフランスらしくて興味深い。