1973年の紅白、美空ひばりは10年連続のトリを務めるはずだった。しかし、実弟が起こした事件で加藤家と暴力団山口組との関係が取り沙汰され、出場を辞退する。

その後、1979年に特別出演するが、正式な出場歌手としては1972年が最後となった。

 

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身内が足を引っ張ったような印象があるが、実は1973年に出場していたとしても、それが最後のトリとなっていた可能性は高い。

その理由は、レコード売上の激減だ。

1964の「柔」、66年の「悲しい酒」、67年の「真っ赤な太陽」と百万枚以上売り上げているが、その後はヒット曲に恵まれなかった。

最後のトリだった1972年の「人生将棋」はオリコンチャート最高70位、1万9千枚の売上だった。

時代は、明らかに変わり始めていた。