来月初のコーちゃんトリビュートライヴに出演する岩崎芳佳さんから、越路吹雪のドキュメンタリー番組を紹介してもらった。

 

 

すべて知っている内容だったが、番組は非常にコンパクトに纏まっていて素晴らしかった。

その中で、越路が「誰もいない海」を熱唱するシーンがあり、「生涯この歌を唄い続けた」とのナレーションが入っていた。その理由(わけ)は... ?

 

 

夫・内藤法美が作曲したもので最もヒットした曲だからだった。彼女は、いつも夫を立てて気を遣っていたと言う。

だから、自分一人が賞をもらう時は、夫に申し訳ないと喜びを表さなかった。生涯の友・岩谷時子が表彰されたり、知人・友人によるお祝いの席があっても、夫に気兼ねして欠席していた。

大正生まれの彼女は、表面上はモダンに見えても、家庭ではそういう人妻としての古風な面があったと言う。

だから、「誰もいない海」のヒットを心から喜んだし、自分でも生涯大切に歌い続けたのだ。