NHKのBSで、先日、阿久悠と酒井政利のライバル関係を描いたドラマをやっていた。

印象的だったのは、立ち寄った街のレコード店で、デビューしたばかりのサザンオールスターズの『勝手にシンドバッド』を手に取って、ニヤリと笑うシーンだった。

どうしてニヤリとしたのか?

 

 

その理由は、私の想像では、自分の書いた『勝手にしやがれ』と『渚のシンドバッド』をくっ付けたタイトルを見て、俺の作品のパロディじゃないかと思い、ついに自分も他人からパロディされる側になったか、という感慨に一瞬浸ったのではないかということだ。

実は、阿久悠は、ピンクレディのウォンテッドで、『ある時 謎の運転手、ある時 アラブの大富豪...』という風に映画『多羅尾伴内』の片岡知恵蔵のパロディをやっている。ハリウッド映画のパロディを歌詞にしたものも多い。

そんな彼が今度は若い人にパロられるというのが、ニヤリに繋がるわけだ。